孤高の守護神 ゴールキーパー進化論
孤高の守護神 ゴールキーパー進化論 / 感想・レビュー
garth
原題は"The Outseider"。ピッチでたった一人、他と異なる論理でプレイする孤独の人であるゴールキーパー。GKのフィールドプレイヤー化をチームへの「再統合」とする視点が興味深い。イギリス人著者なので、英国GK史がやはり圧倒的に面白い。「(ブライアン・)クラフはほかの選手も大切にしていたが、(ピーター・)シルトンに対しては敬愛以上の強い思いがあった。もし妻のバーバラと結婚していなかったら、クラフはたぶんシルトンと結婚していただろう」
2014/07/11
Gamemaker_K
実に面白かった。GK史概論、ですな。今回のブラジルワールドカップでも、なんとなく、だけどGKの出来がチーム全体の「雰囲気」を左右しているような気がするのよね。自分が一番好きなGKはチラベルト。その次ファン・デル・サール。あとツェフ。
2014/06/30
冬憑……(ふゆつき)
小学生時分、私はサッカーに明け暮れておりました。しかし時はJリーグ発足以前、折しも西武黄金時代の真っ只中で周りは野球部だらけ。私の学年だけサッカー部員が異常に少なく、お陰で弱小過ぎて勝った記憶すらないほど。当時は中盤を務めておりましたが、本当は、若林源三になりたかった。SGGKになりたかった!血反吐出るくらいに!何故GKに人は魅かれるのか。唯一独自ルールを与えられ、ゴールから1番遠く、孤立無縁で一匹狼、しかしチームの軸で時に主将。格好良すぎじゃないかGK!そんな魅力溢れるGKの光と影の物語でした
2015/04/06
とりもり
GKを通して見たサッカー史、とでも言おうか。非常に読み応えのある一冊。初期のGK受難の時代(ラフプレーやられ放題)から、徐々に現代的なGKが登場してくる過程、そしてその間に登場した名GKが次々と語られる。是非DVDで映像化して欲しい。今回のW杯がGKの大会だったことを思うと、足技にも長けたモダンGK登場への歴史が語られる本書の価値は、より一層高いと感じる。レフ・ヤシン賞を獲ったノイヤーも、本書時点でもちらっと登場してます。オススメ。★★★★☆
2014/11/11
garyou
まつたく知らない選手が後から後から出てくるにも関はらずおもしろい。「こんな選手がゐたんだ」といふのを知るのもおもしろいし、最後の方のPKをめぐる攻防あたりは個々の選手にこだはらなくても大変に興味深い。原題の「The Outsider」を「孤高の守護神」と訳したあたりがもしかすると本邦のGKのとらへ方なのかもしれないなあ。ちなみにサッカーはよく知らない。
2015/03/02
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