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キャッチャ-・イン・ザ・ライ

キャッチャ-・イン・ザ・ライ

キャッチャ-・イン・ザ・ライ

作家
J・D・サリンジャー
J.D. Salinger
村上春樹
出版社
白水社
発売日
2006-04-01
ISBN
9784560090008
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キャッチャ-・イン・ザ・ライ / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

大学2年後期の教養英語のテキストがこれだった。それまで、テキストは正当的な(?)英文ばかりだったので、この作品には驚きもし、大いに新鮮でもあった。例えばここには"No kidding"なんていう表現が度々出てくるのだ。原文と対照させていないので、間違っているかもしれないが、村上春樹はこれを、彼のエッセイでよく使う「やれやれ」と訳している。これだとホールデンの若さと攻撃性がいくぶん弱まるように思うが、どうだろうか。全体としては、訳注も付いていて、サリンジャーを感じてもらいたい想いが伝わってくる丁寧な訳だ。

2012/09/09

思春期頃に野崎孝さんの訳で読んだのだが、村上春樹さんの新訳版というので読んでみました。読んだ感想としては何故かどれ一つとして響かなかった。それは多分訳者のせいではなく、ただ単に私が歳をとって思春期特有の豊かな感受性がなくなってしまったせいだと思います。現在思春期を迎えている方々にとってはホールデンの言う言葉や考えている事、行動に共感することが出来ると思います。今回読んで思ったのは「ホールデン、君はカウンセリングを受けるべきだと思うよ。実際の話。」って感じでしたwww

2021/02/17

ケイ

「大人はわかってくれない」の米国版にも思えるが、こちらはブルジョワの匂いがプンプンする。少し我慢して大人の決めたルールに従えばいいのに、どうしても外れてしまう。反抗しているようで、お金がないと身動きできないお坊ちゃんだ。大人のつもりでも、シスター達を見ると無意識にすがり、飛降り自殺した同級生の事に誰よりも傷つき、そんな子供を受けとめてくれる大人を求めているナイーブな少年なのだ。妹のかたくなな優しさにはこちらも癒される。主人公の語りは、語られる相手によって受け入れ方も変わるだろう。

2014/02/17

buchipanda3

「相も変わらずのコールフィールドだ」。米東部の名門校を退学させられたホールデンが味わったくそったれな数日間の回想小説。居場所を求めて彷徨う姿が痛々しいが、いかにも粋がってますという素朴な様にユーモラスさがあり、軽やかな文体に惹き付けられた。彼は半分大人、半分子供。ただ自己を認めるのがしんどかったのでは。他人をシビアに評する彼。自分への目も誤魔化せない。無茶な行動で自分を逸らす。キャッチしたかったのは自身なのかも。大人も子供も関係ない、自分は自分。木馬にだって乗って構わないけどね。フィービーのキャラが良い。

2022/07/25

ミュポトワ@猫mode

村上春樹先生訳のライ麦畑でつかまえて。まさかの年またぎになってしまったが、読了しました。野崎先生訳の時にも言ったけど、これは若い人にこそ読んでもらいたい本なので、歳を重ねた俺が読むと読むスピードが遅くなる。で、訳としてはこちらのほうが優しめ。その分、分量が多くなっている。あと、こっちのほうが気が滅入る回数が少ない。訳としては好みだけど、俺としては野崎先生のほうが好きかなぁって思う。まぁそれは俺が若い時から触れ合ってるのが野崎先生の本だというのが大きいかもしれないが。うまく比較できなくてごめんm(__)m

2024/01/08

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