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サタンの僧院

サタンの僧院

サタンの僧院

作家
柄刀一
出版社
原書房
発売日
1999-04-01
ISBN
9784562031986
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サタンの僧院 / 感想・レビュー

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アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

奇蹟審問官2冊の前日譚。アーサーが、まだ学生だった頃の話で、異母弟の甲斐の方が出番が多い。神学校に現れた巨大な甲冑に身を包んだ"緑の騎士"。真の勇者にしか抜けないとされる聖なる剣を抜き、その場にいた甲斐に首をはねさせ、首の無いまま自らの首を持って、謎解きを仕掛けて去って行く。弟の身を案じて後を追うアーサー。京極夏彦の京極堂シリーズを読んでいなければ、この本の長い長い神学問答は読み切れなかったかもしれない(笑)

2016/10/01

おうつき

アーサー王伝説を下地にして、不可能犯罪を追う神学校の学生の姿を描いた本格ミステリー作品。登場人物の間で巻き起こる神学・形而上学的な議論が作品の大きな特徴で、持ち味にもなっている。この手の作品はかなり読み手を選ぶことは間違いないが、幸いある程度の予備知識があったので楽しみながら読む事ができた。ただ、ミステリー的なトリックの数々はさほどの驚きもなく、平凡な印象を受けた。謎の提示は魅力的で期待値が上がってしまっていたというのもあるかもしれないが、殆どのトリックはその期待を下回ってしまったのが残念。

2019/12/08

RIN

約20年前の柄刀さん本。二段組み400頁超の量もさることながら、宗教哲学というか聖書学というか、まあそういうキリスト教の教義問答が興味深くもありしんどくもあり(笑)。宗教の奇跡と不可能犯罪を同じフェースに置いて合理的解釈を試みた本格ミステリ、とでも言おうか。少し前にクリスチャンフィクション『キリストのクローン』を読んだばかりだったのが幸いした。アンチ宗教でも無神論者でも哲学としての宗教と捉えれば面白いと思う。それにしても、神の道に生きる人たちの浮世離れした学問三昧の世界はある意味羨ましく(^_^;)

2018/03/14

つたもみじ

奇跡審問官アーサーから遡っての読了。こちらが一作目。宗教、神学の考察、議論。面白いです。首を刎ねられたにも関わらず自らの首を拾い去っていく男、突如現れた死体、まるで巨人に殺されたかのような遺体、奇跡を絡めた不可能犯罪の数々。偉大な父と聡明な兄を持った甲斐が悩んだり迷ったり…若いのぅ可愛いのぅ。その兄・アーサーは『黒い瞳の知嚢』をはじめとして数々の二つ名を持つ聡明な人。でもアーサーにも自らの信仰に対する迷いは持っていて…二人の葛藤の描かれ方も良かったです。それにしても、アーサー様が本当に素敵で…素敵で…

2013/11/05

桃水

201209/19:アーサーシリーズの第一作になるのかしら。アーサーが奇蹟審問官になる前の話。アーサーがなんとも超然とした感じなのに対して悩む甲斐が可愛かったです。神学論争が重厚&長くて読みすすめるのに時間かかりました。

2012/09/19

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