岡本綺堂伝奇小説集 其ノ3
岡本綺堂伝奇小説集 其ノ3 / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
青蛙堂奇談シリーズの始まり。なぜ、このシリーズの始まりでもある12の語りを2巻にしなかったのか謎^^;
2012/08/05
澤水月
大正14年の作品に心霊写真ネタがあって驚いた! 「一本足の女」が凄絶官能的、高橋葉介に漫画化してほしい。綺堂が怪談を精力的に発表したのは関東大震災後の数年であるという解説が興味深い
2011/11/10
Unir
奇妙で不吉な出来事が次々起こり、その末に人が奇怪な死を遂げるといった正攻法の怪談になっていて怖さもあり好ましい。控えめな筆致なので恐ろしいというほどでもないが、猿の面、蟹、影踏みの話に不気味さがあった。怪談と銘打った2巻よりこちらの方が怪談らしく、鬼談と称する本巻よりも2巻のほうが奇譚。
2009/08/21
竜王五代の人
これも大半は読んだことがあるやつ。青蛙堂鬼談は抜粋で読んだことがあるけどこれは全編なのかな? その点説明がないのは不親切。「蛇精」の気のいい蛇退治の男と彼の結婚生活の円満な様子はいい。一方、「影を踏まれた女」の、文句垂れるばっかで肝心のところで役に立たない婚約者の男は呆れる。
2023/09/06
katsu
結構笑えたのが、この本で解説を書いているのが加門七海ということ。加門七海は岡本綺堂と同様、怪奇現象を扱っている作家だが、彼女の行動はあんたここまでやる?「触らぬ神に祟りなし」っていうことわざがあるでしょ。僕はそういうオカルティックなのは積極的には信じないけど、わざわざ挑発するようなことはしないよ。以上のようなことを老婆心で考えていた。でも岡本綺堂の怪談は作り話であることは明白だ。一方加門七海のそれは実話の形式で書いていた。作家というものは油断ならんなーと感じた一冊。
2021/09/20
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