密室殺人コレクション
密室殺人コレクション / 感想・レビュー
紅はこべ
『赤い右手』の作者の「つなわたりの密室」の探偵役の耳の聴こえない劇作家は、クイーンのドルリー・レーンをやはり意識してるのかな。収められている作品群は広義の密室。足跡ものも密室に分類されるのね。トリックとして面白いのは「ガラスの橋」。「インドダイヤの謎」は笑える。「飛んできた死」は容疑者が意外すぎる。二階堂黎人氏と森英俊氏の対談解説は本格ファンにとっては嬉しい限り。
2018/07/19
MATHILDA&LEON
これまであまり世に出ていなかった作品たちを集めた一冊で、タイトル通りどれも密室の事件。今でこそ様々なトリックがあるけれど、その当時では非常に珍しく、またその時代の流行もさり気なく載っていたりするので興味深い。個人的には『つなわたりの密室』が好み。
2015/05/31
おふねやぎっちらこ
密室アンソロジー。最初の「つなわたりの密室」がページ数の半分を占めているが、私的には一番読みにくかった。他の短編作品くらいの短さに凝縮すればいい作品になるのにな。
2021/09/03
カーゾン
M:マニアックな編者による密室をテーマにした作品集。個人的なベストは「ガラスの橋」次が「消失の密室」 おバカトリックに入るだろう「飛んできた死」も捨て難い。二階堂氏と森氏の対談集も楽しく読めました。要するに小生も『密室もの』が子供の頃から好きなんです。
2023/04/13
schizophonic
スリラーと謎解きの境界線スレスレを行く「つなわたりの密室」が面白かった。密室トリックよりも〇〇ものとしてあっといわされた。異様な雰囲気を醸し出すぶつ切りの文章や探偵役の造形もいい。トリックでいえば目に鮮やかな「ガラスの橋」がお気に入り。「飛んできた死」はほんとうにしょーもないトリックだけど、ミステリ黎明期の作家にしか書けないおおらかな味があって許せなくもない。
2010/12/10
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