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ロシア幽霊軍艦事件

ロシア幽霊軍艦事件

ロシア幽霊軍艦事件

作家
島田荘司
出版社
原書房
発売日
2001-10-01
ISBN
9784562034369
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ロシア幽霊軍艦事件 / 感想・レビュー

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がたやぴん

空想歴史読本。歴史まで紐解く御手洗の姿を未読の方にも早く見て欲しい。変わらない石岡の姿は作品に安心感をもたらす。2人が近くで行動する作りが読み手としては嬉しい。レオナに届いた手紙から物語は始まる。厄介事の火種としか思えない彼女だが、有名人でアメリカ在住という設定は御手洗にこんな謎を届けるならば存在価値は今後の為にも大きい。探偵小説ではないミステリーをもこのシリーズに見事に取り込んだ本作はもっと絶賛されるべきだ。作品の方向性や雰囲気を伝える為にあえて例えるならば、ラングドン教授シリーズに近い。

2016/09/22

papako

御手洗最高!な一冊でした。レオナに届いた一通のファンレターから70年の時を越えてロシアのロマノフ王家の謎を、御手洗が解き明かす。皇女アナスタシアは果たして本物だったのか?平八の苦悩、芦ノ湖に現れた幽霊軍艦の謎など、断片的な情報からアナスタシアの病状、果ては息子にまでたどり着く。こん作はあまりとんでもトリックなどのない、ミステリーというよりもラブストーリーです。最近の島田さんの文章にはない密度と緻密さ知性が堪能できました。

2016/07/15

ばりぼー

予想を遥かに上回る壮大なスケールの歴史ミステリで、鳥肌が立ちました。雷雨の中、山に囲まれた芦ノ湖にロマノフ家の紋章の入った軍艦が現れ、一夜にして消滅。軍艦から軍人がおりてくる写真が箱根富士屋ホテルに飾られていたが、これは事実なのかトリックなのか…。ロシア革命もボルシェヴィキも、アナスタシアもアナ・アンダーソンも何にも知りませんでしたが、全く支障なし。「面白い」ことが「わかる」ことを凌駕してます。虚実を織り交ぜた大風呂敷を広げながら、ビシッとたたむ手際に感服しました。全く何てことを考えるんだ、この方は…。

2015/01/29

とくけんちょ

歴史の謎を現代の知見と推理で紡ぐミステリー。こういった歴史ミステリーものという認識が全く読み始めたので、途中までストーリー自体を理解することが難しかった。いつになったら、本編となる事件が起こるのだろうと、結局は背景事情なんだろうなという歴史的な謎が本編でした。元々、歴史的な知識がなかったので、すんなりと頭に入ってこず。不合理だとは感じなかったので、うまくまとめているのだろう。

2019/11/17

タカギ

『御手洗潔と進々堂珈琲』で本格読みたい熱が発散されずにくすぶっていたので、もう一発御手洗シリーズを。あらー、これは『写楽』と同じ歴史の謎系。御手洗の推理は炸裂しているけど、芦ノ湖をちょっと訪ねたくらいで、ほとんど馬車道を離れずに展開する。もの知らずを暴露するようですが、ロシアって昔は王朝があったのね。そういえば、帝政ロシアって言うものね。ロマノフ、ニコライ二世、アナスタシア、聞いたことはある。とりあえずウィキペディアを見ます、私。御手洗さんの推理、もうちょっと読みたい。

2019/09/19

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