老いてこそ: ゆるやかな坂道の途上で
老いてこそ: ゆるやかな坂道の途上で / 感想・レビュー
どんぐり
職業から引退し社会的な存在である個人の特徴がすべて消え失せ、ただただ〈年をとっていること〉が残る老い。この老いを飼い慣らし、ゆるやかな坂道の途上の死のひとつ前の停車駅で思索したのが、本書の「老いてこそ」である。自分の老いを自覚するには、まだ早いなと思っていても、健康や見かけの若さへの執着、老いを受け入れたり拒否したりしながら生きているのが現実だ。膝が上がらないとか、腰が痛いとか、歩く速度が遅くなったとか、すでに肉体的衰えがはじまっているなかで、何かをしたいという意欲だけは失われたくないものである。
2019/06/23
アイアイ
無神論者で死後の世界は信じない著者67歳。でも老いは恐ろしい。 仕事でなくても、何か一つ生活を刺激する活動があれば、老いの泥沼に沈まない。 死期を隠す医者は人生の泥棒だ!エステに行っては妻に気付かれず、ワイン一杯に角砂糖12個分のカロリーがあるがアルツハイマーの予防に役立つ、というユニークな悩み。教師であり、20歳で父になり後に再婚し、今の妻とラブラブな裕福なモーリス氏の人生の回想。素直にうらやましい・・▽図書館
2015/04/16
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