ケータイ小説的。――“再ヤンキー化”時代の少女たち
ケータイ小説的。――“再ヤンキー化”時代の少女たち / 感想・レビュー
ふろんた2.0
浜崎あゆみの歌詞との類似性。情景描写もなく抽象的に過去を描く。またケータイ小説は実際にあった話をモチーフとしていることが多いが、ノンフィクションではなく不幸自慢のインフレが起こっているよう。そのわかりやすい不幸を「リアル」として扱っている。
2019/05/13
RYOyan
どんなヒット商品にも必ず売れる理由があって、ケータイ小説の発展を郊外のショッピングモールと浜崎あゆみとNANA辺りから探っていくのは面白かった。確かにヤンキーのイメージは完全に変わってしまっているのだけど、根っこは一緒だということがよくわかった。それにしてもラノベの原点がここにあったということを知ったのは、情勢を理解する上で収穫だった。
2018/06/15
さくら
自分が中高校生の頃、ケータイ小説がめちゃくちゃ流行っていて、たくさん読んだので、懐かしくて興味深い内容の一冊でした。あの頃も、ケータイ小説には全然共感できなくて、どこか別世界の高校生の話という感じではあったけど、それでもヒットしたのには理由があったと思うし、その背景について考えて論じてくれることが面白いなと思いました。ケータイ小説の代表作といえる「恋空」は、どこまでが本当のことだったんだろう。思い返せば、だいぶひどくてヤバい男の話ですね。
2022/01/03
Ecriture
刊行されているケータイ小説論はほとんど読んだけど、この本と本田透のものはオススメできる。社会学、ジェンダー、テーマ批評のバランスがいいので。デートDVに関する文章はホモソーシャル論の足がかりとしてぜひ多くの人に読んで頂きたい。浜崎あゆみ、相田みつをなどの抽象的で限定されたリアルについての描写も分かりやすい。比較考察の事例が少ないことと、選択恣意性が問われるので学問として扱うのは厳しいけどね。
2009/03/20
なな
有名なケータイ小説を読んだことはないけれど、ヒットの裏にはちゃんとした理由があるのだとわかった。浜崎あゆみや尾崎豊の歌詞との関連など、いまとむかしは繋がっているのだなと思った。
2015/03/11
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