ヴィジュアル・ストーリー ポー怪奇幻想集 2: 黒の恐怖
ヴィジュアル・ストーリー ポー怪奇幻想集 2: 黒の恐怖 / 感想・レビュー
かりさ
第2集黒の恐怖は「ひょこ蛙」「鴉」「黒猫」の3篇を収録。それぞれ作品の解題が添えられ、物語もどれも読みやすく、雰囲気のある世界観でとても良かったです。文学的幻想怪奇「黒猫」がやはり秀逸で好き。この絵本はポー入門編として良いかも。添えられたポーの言葉…「昼間も夢をみる人は、夜しか夢をみない人が見落とす多くのことに気づいている。」
2018/11/17
藤月はな(灯れ松明の火)
今回のテーマは黒なのであの『黒猫』収録ですが、小学生の時にトラウマになった直立したまま、腐乱した妻の死体の上で目と口をカッと開く黒猫の絵に比べれば、こちらの絵は可愛らしい方でした。逆に原文のnevermoreや日夏氏の「またとなけめ」という訳文で有名な『大鴉』の方がラストのイラストで全ては無常に帰る絶望感を思い知らされるようで怖かったです。『ひょっこがえる』は完全に純愛故の復讐劇だったと私は思いました。
2015/04/21
紅香@本購入まであと9冊
天才と称されたポー。あっちこっちで文章が引用され、その黒い断片を拾ってはいつかポーの作品を読んでみたいと思っていた。でも古典という壁。今回、訳が大好きな金原瑞人さん、イラストつきともあって私目線まで降りてきてくれた、読むきっかけの入口に導いてくれたことを嬉しく思う。その中身は、闇、闇、闇。。誰かをぞっとさせるための作為の闇ではなく、あまりの重たさに闇がうっかりこぼれてしまったような作風。苦悩しか読み取れない。ポーという一人の人間としてどのような人生を生き抜いたのか興味深い。そのことばかり考えてしまう。。
2014/11/13
星落秋風五丈原
ひょこ蛙が怖かったです。ヒロインも実は恨みを抱いてたのね。『鴉』はやはり原語のNevermoreがいいかな。
2019/01/07
小夜風
【図書館】ポーといえば「黒猫」ですね。初めて読んだ時も怖いと思いましたが、絵があることで怖さが何倍にも膨れていました。もう本当に怖くて怖くてしょうがないのに、読むのが止められない。ずっと背筋ゾゾゾッ…鳥肌が立ちました。可愛らしくユーモラスでもある絵なのに、どうしてどうして!本っ当に怖いです!警告にあるように「精神的な健康や気分をはなはだしくそこねる可能性」があるので、ご注意を。…でも、面白かった~♪もっと描いてほしいです。「ひょこ蛙」「鴉」「黒猫」収録。
2015/01/17
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