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タチ: はるかなるモンゴルをめざして (評論社の児童図書館・文学の部屋)

タチ: はるかなるモンゴルをめざして (評論社の児童図書館・文学の部屋)

タチ: はるかなるモンゴルをめざして (評論社の児童図書館・文学の部屋)

作家
ジェイムズ・オールドリッジ
中村妙子
出版社
評論社
発売日
1977-08-30
ISBN
9784566011465
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タチ: はるかなるモンゴルをめざして (評論社の児童図書館・文学の部屋) / 感想・レビュー

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NAO

イギリスの野生動物保護区に連れて行かれた蒙古野馬がモンゴルの山に戻るまでの苦難の旅を描いた児童書。つくづく思うのは、人間の身勝手さと傲慢さだ。蒙古野馬を本当に守りたいなら、野馬がいる山に人を立ち入らせないでその地での繁殖を考えるべきなのに、他の場所に移そうとするのは、学者の、その馬の研究をしたいから、希少種を所有していたいからといったエゴにすぎないように思う。だが、学者たちを出し抜くように野馬は伴侶となった雌馬を伴ってヨーロッパを縦断していく。ひたすら故郷の山を目指す揺るがぬ思いに、胸があつくなる。

2023/11/01

ぶんこ

「ある子馬裁判の記」に続いて読みました。 今回も少年と少女と子馬が主人公。 モンゴルの蒙古野馬タチが、研究の為にイギリスに連れてこられ、そこで子馬のピープと共にイギリスからモンゴルまで、ユーラシア大陸を6ヶ月以上かけて横断する冒険記でもありました。 タチを見つけたモンゴルのバリュートとピープの飼い主だったキティとの間での、2頭の子馬のの行方を報告しあう手紙のやり取りで物語が進みます。 動物園に行くのが好きなのですが、これを読むと色々と考えてしまいました。

2015/10/10

ノラ

一匹の勇敢で賢い蒙古野馬を巡る物語。この野馬・タチはなんと、イギリスのウェールズの保護区を逃げ出して、海越え山越え、国を越え、遥々、ふるさと・モンゴルの地まで駆け戻る。タチは連れ合いのピープと大変心を通わせ、いかなるときも、互いを支え合う。モンゴルの少年と、ウェールズの少女との二年を超える書簡のやり取りによって、この物語は進行する。タチの逃亡劇に少年少女の心の動き。一度読み出したら、止まらない。先が気になって気になって仕方がなく、姿勢を変えることも忘れて、貪り読んだ。読後感もたっぷりとしており、満足だ。

2018/02/08

ぱせり

二人の子どもたちの素直さ、けなげさに、複雑な思い。一番大切なものを彼らの言い分一切聞かずとりあげておいて、その大切なものを少しでも良い状態に保つために協力すべきである、と追い詰められているようだ。学者たちの思惑も、子どもたちの思いも、飛び越して、まっすぐに駆ける馬たちの走りが清々しい。駆け抜けていけ、捕まるな、とひたすらに思いを寄せる。

2015/08/03

kira

職場で勧められて。書簡でのやり取りで話が進んでいくので、最初読みづらいと感じたけれど、どんどんストーリーに引き込まれて行った。手紙でのやり取りなので、そこで語られている馬については詳細には語られておらず、馬の心情や手紙の書き手の暮らしや感情なども想像でき、そこがまた魅力的だった。

2017/11/28

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