円空を旅する (BT BOOKS)
円空を旅する (BT BOOKS) / 感想・レビュー
紫 綺
仏像のお好きなDさんおススメの一冊。粗削りなようで、見る者の心に笑いかけてくれるような慈愛に満ちた円空の木彫りもいいが、大好きな井上さんがさらさらと描いた鉛筆画もいい。
2016/08/06
tatsuya
バガボンドの沢庵が武蔵に言う「運命は決まっていて、それと同時にまったく自由だ」の解釈が記されている。円空の「帰一(一に帰るということ)」の思想と根本が同じようだ。運命づけられている事柄でも、それ以上に外側には、広がる自由は無限にある、帰る真ん中はいつも同じとういこと。<図書館本>
2016/04/11
ローリー
図書館で借りました。高校生の頃ハマった『スラムダンク』。今は『バガボンド』や『リアル』を連載中の井上雄彦が、放浪の旅をしつつ仏像を彫り続けた江戸時代の僧・円空の足跡をたどり、円空仏を見て回った旅の軌跡の書籍化です。円空と言えば岐阜出身!と言う事で、地元民としては読まねば!です。作品中で紹介されているお寺や博物館のうちのいくつかには私自身も行った事があり、漫画家さんの目を通して語られるとまた違った感触が得られて面白かったです。たくさんのスケッチや写真がカラーで載せられており、それだけでも満足できます。
2015/12/10
Bo-he-mian
円空は江戸時代初期の僧で、諸国を遍歴しながら、12万体の仏像を彫ることを発願したと言われている。現在、全国に5000体の円空仏が残っており、本書は「SLAM DUNK」や「バガボンド」で知られる漫画家の井上雄彦が、円空仏を各地に訪ねるフォト&イラスト・エッセイ。実は円空は以前NHKの番組で観て興味を持ったのだけど、仏教が徳川幕府に庇護され、布教のための努力を怠り始めた頃、行脚と修行を行いながら、木彫りの仏を通して民衆に寄り添った布教をしたのが円空だった。
2023/01/30
森本コスオ
朗らかにほほえむ円空さんの仏を、円空さんが旅をした道順で訪れる。バガボンドでも、武蔵が木に彫っていたけれど、円空さんの仏はとてもやわらかいほほえみを浮かべている。イノタケさんが目から水がこぼれたわけもわかる気がする。イノタケさんが訪れた場所や人の写真とスケッチもたくさん載っています。なんだか私も絵を描きたくなりました。
2015/12/04
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