異邦人の夢
異邦人の夢 / 感想・レビュー
ちぇん、
パリ・ダカ、占星術、ロンドン滞在記、ホームズ、ミステリー界隈の論議など内容は幅広く、しかし一方でそこかしこに著者の自動車論、日本人論、都市論、女性論などが見え隠れる。本書初版の刊行は平成元年。今も島荘作品に色濃く表出するこれらの要素は、三十年来、元号の始まりから既に確固たるものであったということだろう。 特に印象に残るのは「十五年前の自分〈弟の死〉」。持論や判断に必ず根拠を示す著者がこの件だけは行動・結果を示すことに留めていて言葉少なである。人生を通して大きなターニングポイントであったことは明らかだろう。
2019/05/20
ココアにんにく
19980907読了 図書館借
2006/01/01
ココアにんにく
19980812読了 図書館借
感想・レビューをもっと見る