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孤狸庵閑談 (PHP文庫 え 3-4)

孤狸庵閑談 (PHP文庫 え 3-4)

孤狸庵閑談 (PHP文庫 え 3-4)

作家
遠藤周作
出版社
PHP研究所
発売日
1998-09-01
ISBN
9784569571935
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孤狸庵閑談 (PHP文庫 え 3-4) / 感想・レビュー

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rokubrain

晩年のエッセイ集。 期待を裏切らぬ内容。 「もの思う」先生の思索している過程がよく見える。 なかでも「守護の天使」は先生の考え方の原点がよく表われている。 人間、合理主義だけで生きるのではない、自分に起きた「偶然」をどうとらえるか? 人生と生活、この2つのことばに先生の考えは凝縮されている。 仕事や名声や社会的地位は人生ではなく、生活の領域であると。 直線で生きるだけでない、立体の部分を考えることで人の生き方は随分違ってくるだろう、と。 思索が及ぼす「偶然」が人生なのかもしれない。

2018/08/05

Hamu

遠藤の晩年の作品とされてる本書。今日から見れば、遺伝子療法等「最先端治療」という一般にも開示された可視的変化もある中、「生活」でなく「人生」という問に対する提言が、キリスト教徒、またそれ以外の側面からの遠藤という当時の人の経験と知見を基に、家族、社会、政治、歴史、文化、果てはイエスというのトピックと共に書かれていて興味深い。「知識だけの知識にすぎぬ」という教師批判、アーレンドに見られるような、本当に国民に責任はなかったかと問う「生贄の仔羊」等、今も読む価値のある内容が多い。特に『沈黙』との併読がオススメ。

2017/05/01

ワッツ

遠周最晩年の随筆。高校以来の再読。題名に狐狸庵がついているが、マンボウと共に一世を風靡した頃の、ぐうたらもののようなユーモアエッセイではなく、深さと広がりのある内容である。連載開始の文章が秀逸。心の広い大作家の風格が漂ってきて実に頼もしい。政治的問題にも鋭く突っ込んでいるが、総じて二十年以上前の随筆とは思えない程、未だに日本全体の問題となっている内容が多く、当時既に遠周がここまで考えていたことに驚く。しかも連載開始して間もなく不治の病が発覚したのに。改めて、遠周の職業作家としての誇りを感じた。

2017/03/15

ハメ・ドゥースト

☆☆☆

2012/12/14

books

10年ほど前に上司に勧められ、読んでいなかった本を久しぶりに読んでみた。当時、すぐに読んでおけばよかったと感じた。最近読んだ本の中では、オススメの1冊。

2011/04/28

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