かくて日本人は飢死する
かくて日本人は飢死する / 感想・レビュー
雪風のねこ@(=´ω`=)
日本は古来より、自然と調和した衣食住を継承してきた。それは八百万神の信仰に顕れている。それが崩れ去ったのが戦後の米国の占領政策であった。大地から大切に地域共働で育まれた米を主食とする事で、豊かな地域社会の形成と食に対する感謝があった。それが米とつく国に崩されるとは皮肉である。何食も絶えず溢れる現世は、とても空虚な幻想である事を意識しなければならない。読んでいて火垂るの墓の清太は、野坂さん自身を描いていたんだなと痛切に思う。死ぬ一歩手前までの飢えを経験されたからこそ書けたのだろう。是非この書も一読されたい。
2015/12/18
たなぴー
インタビュー形式で書かれた本で、読了後、野坂氏が言いたいことは まさに前書きに書かれてある通り。 「警告も対策も模索もしない。今更どうにもならない・・・」 食べ物が身の周りにあふれているのに、自給率は極端に低い。 これが何を意味しているのか、誰も考えない。そんな愚かな民族は滅びる。 野坂氏はこう言い放ち、こうなったのは 自分たち昭和ヒトケタ世代の責任だと逃げずに言うが、 あなたたちだけの責任ではなかろう。 愚かなものが滅び、日本列島に生存可能な個体数の適正化の 今は転換期なのだ・・・・・と・・・「食」に関
2012/12/30
がんもどき
図書館本。 これは奥付が2000年発行になってるから、野坂さんが脳梗塞で倒れる前の本か。「昔はよかった」「今はアメリカの言いなり」「日本人は昔通りの食事でよい」「今の子供はダメ」「引きこもりや、ボーッと生きている人はこの先どうやって生きていくのか」等々。やや眉に唾つけつつ読んだところもある。何やかや言って最後は昭和ヒトケタ世代が悪い、で終わる。
2020/07/13
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