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心理学化する社会: なぜ、トラウマと癒しが求められるのか

心理学化する社会: なぜ、トラウマと癒しが求められるのか

心理学化する社会: なぜ、トラウマと癒しが求められるのか

作家
斎藤環
出版社
PHPエディターズ・グループ
発売日
2003-09-01
ISBN
9784569630540
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心理学化する社会: なぜ、トラウマと癒しが求められるのか / 感想・レビュー

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ルアット

「精神医学と心理学は外から見ているとよく似ているように見えるが、内実は全然違う」といいながら、結果的に違いは、医師免許の有無くらいだとか、現在では、境界が曖昧になってきているとか言っていて、大丈夫なのだろうかという感じで疑りながら最初のほうは読んでいたが、読み進むにつれて面白くなってきた。カウンセリングは、治療者と患者の対等なやり取りと見せかけて、実は、カウンセラーの上の立場からの管理であるといい、納得のいくような説明もされている。ほかにも、いままで思ったこともないような視点からの批判が新鮮で面白かった

2011/03/17

TsumuRi

現実社会の様々な現象を「トラウマ」「癒し」のキーワードから読み解く試み。門外漢の私には小難しい部分もあったが「トラウマ」や「現実」などの概念の捉え直しとして面白かった。少年事件報道に対する見方はシニカルにして痛快だと思う。様々な物語にトラウマ語りがしばしばあらわれるのは、そこからの回復と成長の物語が受け手に手軽なカタルシスをもたらすからではないかと思う。現実じゃトラウマとも呼べない程度の引っ掛かりを克服するのも大変だし、ガチのトラウマなら激痛を伴うわけで「癒し」とかヌルいこと言ってられないっつか。

2010/06/16

readtuktuk

難しかった。

2008/09/07

むじな

「精神分析」を「ケースワーク」に置き換えてみると、社会学・社会福祉学領域における議論にも似た文脈が浮かび上がります。[「社会の心理学化」とは、実はまさに「精神分析のシステム論的応用」のような現象のことではないだろうか。(中略)たとえば「欲望は他者の欲望である」という精神分析的テーゼがある。(中略)ちなみに、このテーゼをシステム論的に言い換えると「みんなが持ってるから私も」というファッションの原理になる。それゆえ、この種の欲望を分析するなら、やはり精神分析的意匠をほどこすほかはない。]

2016/09/11

未読太郎

中学時代は斉藤環を耽読した。大学に行ったら、心理学を学びたいと思っていた。高校に入ってその気持ちは変わっていったが、氏の影響は色濃く今も残っている。彼がよく論じるサブカルチャーもその一つだ。のちに大学で映画を作り、新卒でゲーム開発会社に就職したのだから。私は映画もあまり見ないしゲームもほとんどしなかった(エロゲはした)。そういったものが好きな人たちとはバックグラウンドが異なっていた。

2015/02/07

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