新選組証言録 『史談会速記録』が語る真実 (PHP新書 308)
新選組証言録 『史談会速記録』が語る真実 (PHP新書 308) / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
ざっくりと再読。史談会速記録から新撰組に纏わるものをピックアップした時系列抄録アンソロジー。史談会速記録というのは明治22年、幕末維新に関する実歴を集めて史料にする事を目的に設立された史談会の談話集。維新の当事者の思い出話ばかりで貴重なものだ。確か浅田次郎はこの速記録をモデルに『壬生義士伝』を書いたのではなかったか。あのゴツい近藤勇が女にモテる人だったというのは意外。正岡子規の知人・内藤鳴雪が子供時代に見た原田左之助の奇行。土方の思い出は案外少ない。やはり新撰組は近藤勇が代表者だったのだ。
2015/04/24
misia
うーん。田村の銀ちゃんの話がもうちょっとあったら良かったのになぁ。彼はもっともっとたくさんの事を知ってたよね。メモなどを失ってしまって、お年も召されてからの証言だから仕方ないか。
2017/11/03
ねずみこ
「地虫鳴く」の冒頭シーンが、この史談会でした。やはり高台寺党生き残りの証言が興味深かったです。阿部はこの記録会当時でも、斎藤一を「女にのろいやつ」と、全く間者とは認識しておらず、逆に斎藤のスキルの高さが伺えました。
2013/02/09
しろろぞ
史談会記録の中から新選組に関する話が集められている。新選組に関する本を読むと目にする記述も実際に語られた文脈の中で読み直すと印象が異なる。全ての情報を原典に当たるのは難しいが、やっぱり元の史料に触れるのは大切だと思った。官軍側の証言が多いのも、内容が手厳しいのも時代というか、そういった事柄からも時代背景が分かるのが面白い。 http://memoria1.blog.fc2.com/blog-entry-42.html
2013/08/14
Nobuaki Iyo
幕末を生きた人々の証言、正に人間としての新選組隊士の姿を伝えてくれます。「史談会」という取り組みがあったことをありがたく思うとともに、「記録を残すこと」の大切さも実感できた本です。
2013/07/16
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