人は死んだらオシマイよ。 (PHP文庫 や 34-1)
人は死んだらオシマイよ。 (PHP文庫 や 34-1) / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
再読。単行本時のタイトルは『人間魔界図鑑』。風太郎本から集めた名言集だが、名言集というには長い引用も多い(特にエッセイ集から)。しかし、読むとかつて読んだ著作が思い出される文章のアルバムである。若い頃に夢中で読んだ風太郎さんの考え方にいまだに影響を受けている自分に改めて気付く。人生の皮肉から目を逸らさない、こういう自由な雰囲気の老人がいた事を懐かしく思う。またまた山田風太郎熱が再燃した。
2013/03/14
魔魔男爵
小説、エセイからの断章。ユーモアあるニヒリスト風太郎の名文句に、風太郎読んだ事ない人は必ず風太郎読みたくなる、風太郎未読者に勧めるべきベストの一冊。反戦反日反全体主義はもちろん、女性は子供と夫の二つの鎖に縛られているというジェンダー視点もあるのが、21世紀でも通用する天才風太郎の証明である。伝記としても読める。
2017/07/05
東隆斎洒落
山田風太郎、久々に読んでみたくなり手にした名言集。 ニヒルで、シニカルな話の行間に散りばめられた、ユーモアや明るさの数々は、いつも爽快な読後感。 『小3の8割はサンタの存在を信じ、小5の8割はサンタの存在を信じていないそうだ。4年生はその境目の悲しい年齢だという。思うに人生は、夢や幻想がさめていく過程だといってよい。親は子に対して、子は親に対して、妻は夫に対して、夫は妻に対して。税金を払う時は国家に対して、死床にある時は医者に対して。そして、自分は自分に対して。それでも大半の人間はふしぎに絶望しない。』
2012/12/08
unknown
膨大な山風氏の作品の中から、含蓄に富んだ印象的な断片やフレーズを抜き出し、「サムライの美学」「生老病死の構図」 「歳月ひとを待たず」といった各章を設けてテーマごとにまとめた1冊。山風氏の人となりも少なからず伺えるし、抜粋されたフレーズひとつひとつごとに出典が明記されているので、氏の著作をひとつひとつ辿ろうとする際のキッカケ作りというか案内板的な1冊としてもイケるのではないかと。
2010/11/09
kikizo
著者の作品からの抜き書き。短い文章から、風太郎氏の思いや考えが伝わる。面白かった。
2019/12/08
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