淋しいおさかな (PHP文庫 ヘ 6-1)
淋しいおさかな (PHP文庫 ヘ 6-1) / 感想・レビュー
tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。
☆5.0 劇作家の別役実がNHKの幼児番組のために書いた22編の童話集です。 ある「街」のお話です。市長さんがいて、紳士がいて、お爺さんがいて、お婆さんがいて、 牧師さんがいて、泥棒がいて、サーカスがあって、牧場があって、雨が降って、お星さまが照って、 大事件が起こって。そして、淋しいおさかながシクシク泣いている。 どこにでもあってどこにもないある「街」のお話です。
2021/05/22
へくとぱすかる
大人が読んでも、その奇妙さに「淋しさ」と「不条理」を感じるが、本当に幼児番組のための作品を集めたもの。いったいどこの国なのだろうか。世界のどこにもないフシギで、ちょっぴりノスタルジックな、オカシイ街を舞台にして、決してハッピーエンドにならない、ねじれたお話が続く。本来は戯曲中心の「別役ワールド」に童話の形で触れられる、いわば入門編になる一冊。
2014/01/03
マツユキ
NHKの幼児番組のために書かれた童話集だそう。どんな番組だったんだろう。表題作は、女の子が、夢に見る淋しいおさかなに会いにいくお話。女の子は淋しさがどんなものか知りませんでしたが…。どの作品も、淋しく、思い通りにならない空しさを感じました。どちらかというと、不幸せなんだけど、澄んでいる。好き。
2021/09/07
tanuclear
とても面白かった
2013/06/18
とりぞう
「砂漠のキャラバンは、風がおさまらなければ休めません。風の吹いている時に休んでいると、風が運んできた砂に、いつの間にか埋められてしまうからです」なんて話など。最初に読んだのはいつだったかなあ。心がこの本をもとめるうちは、ぼくは大丈夫だ(^^)、きっと。
2023/02/08
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