「錬金術」がよくわかる本 (PHP文庫 く 28-1)
「錬金術」がよくわかる本 (PHP文庫 く 28-1) / 感想・レビュー
神太郎
ついついうがった見方をしてしまいがちな錬金術。確かに神秘的な趣もあるが、自然界を或いはそこから「何か」を産み出そうと考えた人達の想像力は面白い。原始的な科学の側面ももちあわせている。現にウィスキーの蒸留にニュートンが万有引力を考えたのにも錬金術の考えや実践があるというのだから、面白い。元は技術体系の一つだったものが、技術を抜き取られ、知識は別学問により解体されてしまった結果「神秘的」な部分だけが残ってしまい、オカルトのみでしか語られなくなってしまったと考えると日本の陰陽師に似てるような……。
2021/05/08
ヴェルナーの日記
現代で錬金術と聞くと、怪しげなオカルト的都市伝説に分類されてしまう。しかし、中世欧州では、一大ブームを呼んで大流行した。現代の化学の手法は、錬金術が元になっているし、フラスコや試験管、オイルランプにビーカーなどの器具は、錬金術から発明されたもの。その最たる発見は、賢者の石でも、第5元素、ホムンクルスでもなく、お酒を蒸留することで製造可能になったウィスキーの類ではないだろうか?
2014/03/02
紺
錬金術の基本思想と、歴史の錬金術師を紹介しながら錬金術がどのような道筋をたどったのか、周囲の人間からどのように扱われ、また当時の錬金術師がどのような思想の元錬金術師を名乗ったのか、また名乗らなかったのかが分かりやすく書かれている取っ掛かりになりそうな本。錬金術は完全に集束していくもので、科学は発展のために広がっていくものって印象になった。
2013/05/30
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