賢者の贈り物 (PHP文芸文庫)
賢者の贈り物 (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
アイゼナハ@灯れ松明の火
自問自答ミステリとでも名付けたくなる(笑)おとぎ話をモチーフにした日常の謎10篇。各篇に登場する磯風さんという女性の正体が一番の謎だったりして(笑)主任と磯風さんのシリーズは結構好きな感じかな。しかし、皆考え過ぎなんじゃないか?と多少思わなくもなかったりして。
2011/07/22
したっぱ店員
おとぎ話などの有名な話をモチーフにした短編集。切り口も結末のバリエーションも色々で楽しめる。表題作は著者に珍しく(?)ちょっとじーんとしたりして。「玉手箱」は気になって仕方ない。面白い試みなんで、いろんな作者さんのも読んでみたいなあ。
2015/04/04
ばりぼー
「金の斧、銀の斧」や「シンデレラ」などの童話や名作をモチーフに、例によって理屈屋石持さんならではのロジック炸裂短編集です。なかにはかなり無理矢理な設定のものもありますが、「やぎさんゆうびん」を、オブラートを使ったカンニングの話に仕上げた「可食性手紙」には感心しました(笑)。その他、「泡となって消える前に(人魚姫)」や、「最後の一目盛り(最後の一葉)」などは、難度はそれ程ではなくとも、着地が綺麗に決まった好編だと思います。全編に登場する磯風さんが魅力的なのですが、同一人物だとするとちょっと大変なことに…。
2013/10/15
ブルームーン
有名な童話、寓話などをモチーフにしたちょっと不思議な話の短編集。全編に登場する磯風さんの人生が一番謎めいている。ちょっとした事をヒントに理詰めで真実を推測していくスタイルはいかにも石持さんらしい作品。玉手箱の中身は一体何だったんだろう。気になる。
2014/08/18
チャコ
有名な童話や寓話を現代風にアレンジした連作短編集。何でどうして?に1人もしくは誰かの力を借りながら自問自答を繰り返し解答を模索していく日常の謎もの。バリエーションも豊富で、軽く読みやすい。表題作の「賢者の贈り物」と「最後のひと目盛り」がお気に入り。玉手箱の中身と磯風さんの正体が気になります。解説曰く時系列に並べると何かが起こるようなので、もし再読することがあれば挑戦したいです。
2018/01/11
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