みんなの図書室 (PHP文芸文庫)
みんなの図書室 (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
10年ほど前のFM番組「Panasonic Melodious Library」で放送されていたものを文庫化したらしい。放送は未聴。小川洋子さんの選んだ本と、その感想が50冊綴られる。私が読んだことがあるもの、無いものは24勝18敗8分け(分けは読んだことはあるが、読メ未登録のもの)。普段ならまずは自分なら選ばないだろうという本に出合えるのは嬉しい。もっとも、これは読メでもそうなのだが。今回のそれは立川談春の『赤めだか』。即刻発注しました。既読本も小川洋子さんがどんな風に読んだかを知れて楽しい。
2019/06/09
やすらぎ
紹介されているすべての本を自分の図書室に揃えたくなる。その本の魅力を伝えて魅惑を残してくれる、その世界に引き込まれる、素敵な紹介本です。ジャンルの括りなどは便宜的に設定されたものにすぎなく、本当に人々に求められる作品はその垣根を易々と越えてしまうのでしょう。どこまで本の世界は広いのでしょうか。自然もしかり、理屈でわかる範囲はほんのわずか。しかし、わからないからこそ、私たちは心を打たれるのです。描かれていない部分にこそ、読者は深く感情移入し、深く心に刻むのです。この本との出会いもまた、それを物語っています。
2021/03/27
takaichiro
小川さん、直木賞選考お疲れ様でした^_^Panasonic Melodious Libraryの放送を纏めた本書を読了。取り上げられた本は比較的有名な作品^_^一冊に5ページ程度の書評にも関わらず、物書きの視点から様々なテクニックをわかりやすく解説。毎日255字の感想を書く筆下手にも大変参考になりました^_^未読の中で読んでみたいと思ったのは北杜夫『夜と霧の隅で』とカーヴァー『ささやかだけど、役にたつこと』!小川さんの美しい小説も再読します^_^盛夏がすぐそこに近づいています。お体ご自愛ください^_^
2019/07/18
アキ
日曜日の朝10時はTOKYO FM「Panasonic Melodious Library」を聞くのがお気に入り。毎週1冊、それにまつわる音楽とともに小川洋子が思い入れたっぷりに紹介してくれる。その番組から生まれた小川洋子が選ぶ本50冊、どの本も彼女のあたたかな目線で書かれた感想を読むと初読・再読したくなる。小さい頃から作家になりたいと思っていただけあり、作家目線での表現や文体についての指摘もさすがです。ポール・オースター「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」で100485と124155の親和数が⇒
2020/05/24
はる
小川さんの書評集。ご自身の出演しているラジオ番組を編集したもの。児童文学が多めなのが嬉しい。メジャーな作品が中心なので既読の本が多かったですが、小川さんの本に対する愛情(特に児童文学)が溢れていて微笑ましい。一年ほど前からラジオ番組自体もラジコで録音して、出かけるときに携帯で聴いてます。上品でゆったりとした雰囲気が休日にぴったり。
2016/05/14
感想・レビューをもっと見る