「死」の博学事典 (PHP文庫)
「死」の博学事典 (PHP文庫) / 感想・レビュー
月讀命
死後の世界が存在するか否かという疑問に対する明確な解答は出来る訳は無く、死後に解るのかもしれないが彼岸と此岸の世界の通信手段が無いので生存する人間が知る由も無い。死という科学的には解明できない諸問題を、社会学、医学、心理学、宗教哲学、生物学の見地から解明しようとした本。人間にとって未来は未確定であるが、人間の死亡率が100%である事はだけは確かである。今後直面する死をただ恐れるばかりでなく死を受け入れる準備も肝要だ。本当は人間は死ぬ事が怖いのではない。今迄に築き上げた知識や名誉や財産等を失う事が怖いのだ。
2014/03/21
とももん
安楽死に対する条件があることや、死んだらいくらかかるのか、など、へぇーとためになることが書かれていた。確かに死を恐れるあまり、日頃あまり考えないようなところがある。死を恐れることは、生を恐れること。死を受け入れて、今ある生をよりイキイキと後悔ないように過ごさねば。
2017/10/19
テツ
物心付いたときから死について深く考えている。生きているのが楽しくないわけじゃないけれど、それについて考えることはそれ以来自分の中で止むことなく続いている。他人の死ではなく自分の死について考えること。生きていることについて考えること。突き詰めたら他人に起こる客観的な生では、死ではなく『今ここにいる私が何故生きていてそして何故まもなく死んでいくのか』ということが哲学の根本なんだろう。哲学も宗教もそれを理解する為、誤魔化す為に進化してきた。遺伝上の意味だけでなく、死は人間を精神的に進化させていく。
2013/02/04
にたす
新幹線に乗るときに駅の書店で買った本。細かく区切られているので、そういう移動しながら読む目的にはちょうど良い。終末期医療から哲学・宗教まで幅広いだけあってそれぞれの内容は薄くなっている(そして、そうでなければ細切れに読んでも難しくてわかりにくくなってしまう)が、巻末の参考文献とは別にブックガイドとして関連書籍の紹介があるのが好印象。これを読み終えたら、気になったものに腰を落ち着けて取り組んでみるのがよさそう。
2012/03/31
まのん
事典ってよりかはエッセイ集のような
2016/02/19
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