銀色の絆(上) (PHP文芸文庫)
銀色の絆(上) (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
アッシュ姉
フィギュアスケートの名コーチに才能を見出された娘と母親の物語。娘を支えるためにすべてを懸ける決意をした母親はオリンピックを目指して、娘以上にフィギュアにのめりこんでいく。個性強めのコーチとパワフルなお母さんのやりとりが面白い。大変だとは思っていたけど、想像以上に厳しい世界。毎日練習に明け暮れ、研究を欠かさず、コーチとの信頼関係も重要。家族のサポートは必須で、何よりお金がかかるなか、経済的な問題が発生する。この先どうなるか。今まで読んだ雫井さんとはまた違う印象だが、楽しくて読む手が止まらない。急いで下巻へ。
2018/08/03
ワレモコウ
フィギュアスケートに全てを賭ける母と娘の話。娘・小織が友達に思い出話として語る場面と、母・利津子の当時の視点が交互に描かれる。自らの母親の死、夫の浮気で離婚した利津子は、娘の小織と共に故郷の名古屋へ移り住む。名古屋は、フィギュアが盛んな土地らしい。そこで有名なコーチに出会い、母娘はフィギュアに対する姿勢も正される。すごくお金のかかるスポーツだとは聞いていたが、思った以上だった。元夫の会社が倒産し養育費も途絶え、目指していた4回転ジャンプも武器にならず、諦めなければならなくなった母娘はどうする?下巻へ。
2021/08/15
*すずらん*
幼い頃に齧っていたフィギュアは大好きなスポーツ!優雅に見える表舞台の裏で、選手が如何に過酷な努力をしているかがわかります。しかし本作は選手の成長記ではありません。これは母と娘の物語りです。子供の夢だったものがいつしか母の夢となり、母はその夢を実現させる事に自分の存在価値を見い出そうとする。お受験も然り。しかしこう逆転してしまうと、親子関係は歪んできてしまいます。親は自分のプライドを保つ為の添え木に、子供を使ってはいけません。その支えは自分よりも小さくて細い筈。いつパキンと折れてしまうかわからないのですから
2014/11/14
きっしぃ
フィギュアスケートの才能を見出だされた娘と、それを支える母の物語。雫井さんのミステリー以外の本を読むのは初めて。やっぱりこういう世界って独特の慣習とかあるんだなー。繋がる表紙が素敵✨さっそく下巻へ。
2018/10/17
はつばあば
これは母親のスポコン物かと思うくらい母親が全面に出ている。フィギュアスケートにかけるお金も親の負担もハンパじゃない。それでいて世に出るのは一握り。浅田真央さん、高橋大輔さんの華麗なスベリの上には、親も子も大変な重圧と認識させてもらいました。小織さんのスケート生活はどうなっていくのだろう。下巻に進みます。
2014/11/19
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