UFOはもう来ない (PHP文芸文庫)
UFOはもう来ない (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
ソラ
面白かった。かなり分厚い作品ではあったけれどそれは苦にならずにさくさく読めた。ストーリー自体はそんなに複雑なものではなく、UFOの薀蓄が多いからゆえのページ数ではあったが、その薀蓄も面白かった。
2016/04/24
タルシル📖ヨムノスキー
例によって例の如く、諸々の説明を省けば3分の2くらいの厚さで済む気がするが、それは山本作品。UFO目撃談や、UFO研究家に関する様々な解説てんこ盛り。…で、内容はといえば、突如地球に現れた謎の宇宙人をめぐる、小学5年の男子3人、インチキ番組を作る下請けの番組制作会社社員、UFO研究家の女子、そしてインチキ宗教家の物語。物語の内容よりも、マスコミがどうやってインチキ番組をでっち上げるかとか、カルト教団が、どうやって信者を獲得していくかを解説している点が、とても興味を引いた。テーマは、ダイバーシティかな?
2020/02/29
chiseiok
大好物の山本弘作品。久々の長編SF、しかもファーストコンタクト物ということで、わくわくしながら読み始めました。かなりのボリュームですが、相変わらずリーダビリティは高くてさくさくつるつる進みます。美少女好きの作者にしては珍しくヒロインの年齢高めですが、キャラはきっちり立っていて充分魅力的。また異星人達の、彼らなりの故事来歴を引用した会話がとても面白くて興味津々、そしてその由来が明かされるクライマックス…常々トンデモ科学を否定糾弾している作者の面目躍如ですね。いやぁ面白かった。来月の文庫新刊も楽しみです。
2016/03/20
きょん
帯のコンゲームっていうのはちょっと違うと思うけど、異星人とのファーストコンタクトものとしては面白かった。異星人からのメッセージ後の世界の騒動が読んでみたい。
2016/04/25
tomosaku
異星人とのファーストコンタクトもの。とはいえ著者らしい、過去のコンタクティや超常現象家への批判精神に溢れており(過去の物語にではない)、同時に、生物文化学的にというか科学的にというか、リアルであろうと描写しているSFなのが相変わらず凄い。それに少年探偵団的なワクワクが足されるから、ジュブナイル小説としても面白い。また、真っ当なUFO研究家ほどUFOの目撃話に懐疑的、というのは、何かと示唆的でもある。最後の章で示される多様性への受容、寛容も、現代社会への批判なんだろうな。
2017/09/10
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