是枝裕和 対談集 世界といまを考える 3 (PHP文庫)
是枝裕和 対談集 世界といまを考える 3 (PHP文庫) / 感想・レビュー
おさむ
いつも興味深い対談が多い是枝監督。第三弾となるこの最新巻は、原武史さんとの西武沿線物語や福岡伸一さんとの生命論、三谷幸喜さんとのとの映画論などなど楽しみました。細やかな人間描写が上手い是枝さんらしく、ビッグネームのゲスト達の素敵な言葉を掬い上げています。
2016/10/12
ぐうぐう
是枝裕和対談集の第3巻。映画監督、漫画家、学者、そして演出家と語る。細田守はアニメ監督だが、顔芝居や台詞に頼らない演出や、空間の表現方法など、自身の映画との類似点が多く見受けられるとの是枝の指摘には「なるほど!」と。漫画家では、吉田秋生と山下和美が登場。『誰も知らない』が公開されたとき、子供を置き去りにした母親をもっと叩いてくれといったリアクションがあったことを憂う是枝だが、いわゆるジャッジをしない映画を撮る彼が、山下の『不思議な少年』に激しく共鳴するのはよく理解できる。(つづく)
2019/07/26
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清瀬は「東京の盲腸」なのね(苦笑)秋津の乗り換えレースもあるあるネタでした▼福岡伸一「子孫を残すことが生命の目的ではなく、既に個体として生まれながらにして交換されている」...ということは、人には生きているだけで生産性がある、と考えていいのだろうか▼カズオ・イシグロ「記憶というのは死に対する部分的な勝利である」忘れられたから負けと言いたくないけれど、人の記憶にいい意味で強く刻まれれば、それは死に対する勝利かもしれない。
2018/11/01
踊る猫
是枝裕和監督の作品の良き観衆と言うわけではないので、この本を何処まで読み尽くせたか分からない。ただ、是枝氏が世界の複雑さをダイレクトに甘受し、それをなんらイデオロギーに染まった形ではなく(「護憲」に関しても単純な「反戦平和」とは一線を画している)、ただその複雑さを映像に投影出来る稀有な才能であることは分かった。悪く言えば「勧善懲悪」ではないということで、「情緒」に訴え掛ける表現ではないということも確認出来たと思う。個人的には宮台真司氏との対話がツボ。宮台氏が是枝氏をバッサリたたっ斬っている傲慢さが鼻につく
2016/11/19
matsu
是枝監督と様々な分野の方達との対談集。 対談した時期も様々。とても面白かった。 個人的には水田伸生さんとの対談が印象に残った。 それと森達也監督との対談での天皇の発言が。 3から読んだので1と2も読みたい。
2018/01/25
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