こはだの鮓(すし) (PHP文芸文庫)
こはだの鮓(すし) (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
酔拳2
江戸の市井ものかと思ったら、平安時代から昭和後期までの多彩な時代の短編集でした。共通するのは登場人物が生き生きしているというか、生身を感じさせるところかな。特に戦時中の十一月の花火や、本所界隈がよかったなー。登場人物の心の動きがよくわかる。切なさとか、やるせなさとか、思いやる心とか…
2024/10/05
アーちゃん
「深川澪通り」シリーズや「慶次郎縁側日記」シリーズで有名な著者の、単行本未収録短篇小説と、デビュー作の「ママは知らなかったのよ」及び「新選組、流山へ」を特別収録した文庫本。舞台が江戸時代だけでなく、平安から昭和までと幅広いのに驚きました。また、かなり前に「父の戦地」を読んだことがあるので、「十一月の花火」がご自身の体験をふまえた作品だとわかりました。発表年代もデビュー前の同人誌のものから90年代までと様々ですが、北原さんはやはり江戸の市井ものが一番しっくりくる方なのだと思います。
2018/03/18
ドナルド@灯れ松明の火
北原さんの未刊行短編集。デビュ作「ママは知らなかったのよ」を含む、時代小説や大正昭和時代の各編。初期時代作品から後期の作風が感じられる。戦時中の話「十一月の花火」が良かった。
2017/01/24
信兵衛
デユー作「ママは知らなかったのよ」収録をはじめとして、北原亞以子さんの原点を感じさせる作品集。
2016/09/09
たんぽぽ
北原亞以子さんの単行本未収録の作品集、幻のデビュー作も収録…とのことで読んでみました。 慶次郎縁側日記や深川澪通りのような完成度の高さはありませんが、北原さんらしさが感じられます。 北原さんの新作を待つ楽しみがなくなったことがただただ寂しです。
2016/09/24
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