書店ガール 6 遅れて来た客 (PHP文芸文庫)
書店ガール 6 遅れて来た客 (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
W-G
今回は書店の内幕というより、小説のアニメ化に関するアレコレがメイン。書店ガールではなく編集マンが目立つ。前作といい今作といい、少し枠を広げて何でもアリなくらいの方が面白くなってくる。それにしても、書店の閉店がこれだけ頻繁に描かれるのを見ると、業界にネガティブなイメージを嫌でも持ってしまう。そういうのを吹き飛ばしてくれるような話を期待しているのに、だんだん作風が現実に足を掴んで引っ張られているようなものになってきている気がする。彩加の恋愛絡みの話もイマイチ盛り上がらない。
2020/03/08
Yunemo
何気なく利用している書店、大書店から本作品のようなエキナカ店、様々な苦悩が浮かび上がってきます。まだまだ書店を利用している自身ですが、内部事情までは到底窺い知れません。特に、閉店に向けて働く意欲の難しさ。新しい価値観で出発する意欲の新鮮さ。それぞれの想いに、自身の想いが重なり合って共感の意。本というのは、その中の言葉というのは自身に必要なメッセージを導くための触媒。何だか胸にストンと落ちます。実は、女性のお仕事小説的な3作品、同時並行だったのですが、職業、時代は違ってもそれぞれに特徴的な機微に触れる作品。
2017/09/10
れみ
今回は前の巻から引き続き取手の駅ナカ書店の店長・彩加とラノベレーベルの編集長・伸光が主人公。取手店がすごく充実してたのに閉店なんて残念すぎる。しかも大切な部下たちにそれを隠し気づかれないよう閉店への準備をしなきゃいけないとか…ほんと辛い。伸光も担当してきた作品のアニメ化などメディアミックスに関するたくさんのトラブルが重なって大変なことに。どちらも部下との関係が描かれていて彩加も伸光も目の前の仕事に一生懸命だから苦しい時に部下に助けてもらえるんだろうな。彩加がこれから進む道も描かれていくのかな?
2017/08/06
hiro
この第6弾も彩加店長と、亜紀の夫の伸光編集長が主人公。会社の方針で店を閉店することになった彩加、担当作品がアニメ化されることになったがそこでのトラブルを抱える伸光と、今回もこの二人には悩みがつきない。このシリーズで取りげられることは、実際に起こっているのだろうとが思ってしまうが、今回は特に読者として小説のアニメ化や映像化について興味があったので、残りの半分は深夜にも関わらず一気に読んでしまった。ただ残念なのは、亜紀はまだしも、理子にいたってはカメオ出演で終わったのが寂しい。もちろん第7弾を期待します。
2017/08/17
おしゃべりメガネ
気がつけばシリーズ第6作となり、スラスラとストレスなく読める作風は相変わらずで、手に汗握るワケでもなく、イッキ読みできるのは本作の本当に強く不思議な魅力です。要所要所にジンワリと涙する場面があり、本が繋ぎ、紡いでいく関係って本当に素晴らしいなぁと改めて感じました。本作で印象的なセリフがあり『部下に任せられないってことは、部下を信じていない。上司に信じてもらえない部下は哀しい。』と。かなりココロに響き、まさしく今の自分が日々、思い悩んでいるストライクなことでした。自分の考え方に変化が必要と教えてくれました。
2017/11/03
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