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化土記(けとうき) (PHP文芸文庫)

化土記(けとうき) (PHP文芸文庫)

化土記(けとうき) (PHP文芸文庫)

作家
北原亞以子
出版社
PHP研究所
発売日
2017-11-08
ISBN
9784569767871
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化土記(けとうき) (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー

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いつでも母さん

【再読】読んだ様な気がする・・と思いつつ読了に至る。あゝ、やっぱり単行本で既読だった。木戸番小屋や慶次郎縁側日記シリーズが好きだったので「北原さん、こういうのも書くんだぁ」と思ったはず。再読の今回、もう構想20年なんて新刊は読めないのだなぁと。で、この化土記・・財政立て直しのはずの『天保の改革』が背景だ。いつの世もそのしわ寄せは末端に暮らす人々に押し寄せる。そこに敵討ちやご落胤や異人が絡む。化土とは、掘っても掘ってもへどろが埋めてしまう土の化け物だと言う。それより怖いのはやはり人間だったのだ。

2018/01/31

kei302

史実にフィクションを織り込んだスケールの大きな作品。著者の病気のためラストが弱くなったのが残念。天保の改革/印旛沼干拓/上知令、遡って三方領知替えまで絡んでくる。ラスボスは鳥居耀蔵。登場人物が多いのにサクサク読める。失敗すると分かりきっている開墾を推し進めたのはなぜ? 「越前を老中の座から追っ払うには、干拓を失敗させるのが一番いい」そんな思惑に翻弄させられる市井の人々。暗さや悲惨さは薄めで逞しさを感じた。化土:へどろの意味するところは土だけにあらず。幕府と役人も化土化している(解説:菊池仁)。なるほど!

2020/09/11

yamakujira

天保の改革を推進する幕臣が暗殺された。権力闘争のあおりで廃嫡されて浪人していた兄が、義妹とともに仇討を志す。水野忠邦の改革に鳥居耀蔵や紀州家の思惑が絡む物語は、甲州一揆の首謀者や漂着した異人、江戸の妓夫と遊女、敵の浪人とその一味、庄内藩士と領民姉妹、さらには家斉のご落胤と称する男とお供の青年、さまざまな登場人物が錯綜する群像劇でもあり、頻繁な場面転換に加えて、中途半端に思えるラストも相まって介山の「大菩薩峠」を彷彿とさせるな。さすがに長さも違うし、ちゃんと完結した物語になってるけれどね。 (★★★☆☆)

2021/01/16

アニータ

一気に読みきったが、「ん?終わったの?」と少し物足りない気も。

2018/03/07

デンティスト

出だしはテンポ良く始まったので、いいねと思っていたら、次々と登場人物が出てきてしまって話が良くわからなくなってきた。群像劇なんだけど、もっとスッキリしてもよかったのに。

2018/01/12

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