京都西陣なごみ植物店 2 「安倍晴明が愛した桔梗」の謎 (PHP文芸文庫)
京都西陣なごみ植物店 2 「安倍晴明が愛した桔梗」の謎 (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
SJW
京都府立植物園の職員 神苗となごみ植物店の和久井実菜が植物の探偵として植物に関わる依頼を解決していく連作短編集。今回は、空き地に異常に繁殖する雑草、安倍晴明の桔梗、どんぐりの染色、禁じられた花の4編。禁じられた花の話には、有名な話のためか引き込まれてしまった。神苗と美菜の距離が気になる。
2021/03/28
aoringo
シリーズ二作目。新たにちょっと生意気だけど家族想いの少年と、実菜をめぐるライバルとなる和服イケメンが登場する。神苗が史学部卒のため植物だけでなく歴史の話も絡んできて興味深い。何百年も前の記録に残っている植物が現代にも同じように存在しているのって不思議な感じ。続いて三作目へ!
2022/09/09
カメ吉
前作より面白かった。前作はどっか軽い印象だったけど今作は内容的にも濃い印象が強かった。歴史的にも植物の話にもミステリーも恋の話も楽しめました。花弥姉さんのキャラが良かった。花木や歴史の知識が乏しいので難しい話も多かったけど充分楽しめた。次も楽しみです。
2018/04/02
シフォン
シリーズ第2弾。先日京都は観光で訪れた出町柳駅や京都御苑など知ってる地名が出てくるのは嬉しい。京都芸術センター(旧明倫小学校)、細見美術館に行ってみたい。また、京都のお祭りや行事は初めて知るものも多く、観光ガイド的な要素も持ち合わせているかも。お話は、黒森少年と雪伸というおそるべき頭脳と知識を持ったキャラクターが加わり、謎解きは、植物だけでなく、歴史や神仏、伝統芸能を絡めたものにまで広がっていく。シロイヌナズナは、三浦しをんさんの「愛なき世界」に出てきたのを思い出した。
2022/02/11
ユメ
神苗に恋のライバルが出現し、「植物の謎」もいちだんと深まって、前作以上に面白くなったという印象。神苗と出身が同じなので、どうしても他人事に思えず、ついつい彼に肩入れしてしまう。雪伸は相当ハイスペックなイケメンだけれど、実菜をデートで連理の枝に誘う神苗のロマンチストぶりも、私としてはポイントが高い。ミステリとしては、角倉了以が茶会で敢えて用いた「禁花」は何だったのかを推理する「禁じられた花」がいちばんよかった。京都の歴史に対する新たな視点を示してくれる。仲町さんの他のシリーズも読みたいし、続編にも期待。
2018/04/08
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