一行怪談(二) (PHP文芸文庫)
一行怪談(二) (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
夢追人009
一行怪談の2冊目、著者は不吉でけったいな奇譚を書く天才で本当に素晴らしい才能ですよね。でも生真面目な性格の方は、相当に毒があって刺激の強い内容ですので読む時には十分ご注意してくださいね。怖~くて強烈な作品。私の誕生日を祝うため集まった女友達から、十秒だけ目をつむってねと指示されたので、ゆっくり十数えてから瞼を開けると、全員ぎっしり首を吊っていた。屋上やホームの端に立つたびに、喪服の幼児に裾をひっぱられる。本書の中で一番まともで心が安らぐ作品。いつも世界をきれいにお使いいただきありがとうございます、神より。
2020/11/24
HANA
一行で完結する怪談二冊目。相変わらず普通の怪談に含まれる異様さを濃縮した様を、存分に楽しむことが出来た。やっぱり怪談の本当の怖さっていうのは、何かが起きているのにそれが何かがわからない。書かれている背後に何か得体のしれない物が控えている。的なものもあると思う。本書のようなスタイルはその語られない物というものを、嫌が応にも想像させる。前作でも感じたけど、これってやっぱり俳句や短歌と共通するものがあるなあ。恐ろしい俳句は多いように感じられるし。ただ一気読みするとダレてしまうので、ゆっくりと楽しむのがお勧め。
2018/09/01
タイ子
一行怪談その<二>。こわっ!ン、どういうこと?なるほど~!むふっ!いろんな刺激を受けながら読みました。「電子レンジを使うたび、向こう側から扉を必死に叩かれて困る」「深夜ふと起きると、薄暗い台所でネズミとハエとゴキブリがしくしく泣きながら、あとちょっとでこの家も崩れちゃうねえ、と囁きあっていた」やっぱこわっ!
2020/03/15
あたびー
97歳のお守りをしながら一行怪談を読んでいると、口を開けて寝ている97歳の喉の奥から一行怪談の音読が流れてきた。
2023/07/31
シン
★★★☆☆ 前作同様当たり外れは大きいが、 気がつくとハマってしまっている。 変な話の発想にも驚かされるし、 怖くないのにゾッとする話が多いのが不思議。 「一にちいっぽんはをぬいて ニくいかたきに 三つからず 四あけに 五さえた~」 って十までいくのが妙にリズム感もよくて好き。
2018/07/29
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