毒殺協奏曲 (PHP文芸文庫)
毒殺協奏曲 (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
タイ子
アミの会(仮)、今回は男性2人も加わってのアンソロジー8編。タイトル通り、毒殺がテーマなのでどれも殺人ありきで、さて誰が殺して被害者は誰?って読むだけで面白い。初読み作家さんも多くていろんな意味で楽しめた。でも、何だろう?毒殺という卑怯な手を使っての殺人なのに、時折り笑えるのは。やはりシリアスとコメディは紙一重ってことなのね。柴田よしきさんのは作家の裏表が面白いし、新津さんはゾワリ、篠田さん「完璧な蒐集」ストーリーの展開と結末に異常さを覚えてゾクッ!男性作家が入ると女性の視点が変わってこれもいいですね。
2021/10/20
えりこんぐ
ピンポイントすぎるお題。誰かが誰かに毒を仕込むまでは同じだし、『捨てる』『迷う』みたいな切り口が何通りもあるものが好みかも。そしてやっぱり永嶋さんと松村さんが好き。おふたりとも寡作なので、オリジナル作品がもっと読みたいです!【積読28】
2021/02/24
ピロ麻呂
毒殺ショートストーリー8編☆ミステリーに偏ることなく様々な味のあるアンソロジーでおもしろかった。特によかったのは「罪を認めてください」「劇的な幕切れ」「ナザル」「三人の女の物語」
2019/01/19
Yuki
「毒殺は女性に似合う」というイメージを持っている。それが何に起因しているのかは今一つわからないが、このアンソロジーも作家と登場人物の女性の比率が高い。「伴奏者」の切れのある学園もの、「罪を認めてください」のイヤ感漂うご近所さんものが印象的。「劇的な幕切れ」の男のしょうもないスケベ心は男性作家の描写ならではか。「吹雪の朝」で毒といえばよく聞く単語について深く知れて、お得(笑) 一気読みしたらそれこそ毒にあてられそうで、一編ずつゆっくり味わう短編集だった。
2019/01/15
かめりあうさぎ
毒殺をテーマにしたミステリのアンソロジー。女性作家の会「アミの会(仮)」編の短編集。男性ゲストの有栖川有栖先生と小林泰三先生が目当てで買いましたが、どの作品も面白かったです。何気に大きなハズレがなかった印象。女性作家ならではのネチネチとした心理的恐怖を描いた作品が多く、長編だったらとてもじゃないけど読めなかったかも。首切りとかバラバラ死体とかよりも、想像できる分怖さがリアルでした。初読み作家さんも結構いたので、他の作品も読んでみたくなりました。
2019/06/24
感想・レビューをもっと見る