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リング

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作家
百田尚樹
出版社
PHP研究所
発売日
2010-05-07
ISBN
9784569779355
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リング / 感想・レビュー

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うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

1960年代、多くの日本人を熱狂させたボクサーたちがいた。これはファイティング原田こと原田政彦氏の話を中心としたノンフィクションです。以前読んだ「ボックス!」が良かったので、こちらも借りてみました。正直ボクシングのことはほとんど知らなかったので、借りては見たものの読み切れるかどうかは自信がありませんでした。が、読み始めたら面白かったです。全体的に事実だけが淡々と書かれていましたが、それでも胸が熱くなるエピソードがいくつかありました。特に「黄金のバンタム」と呼ばれたジョフレのエピソードが良かった!★★★★

2013/05/27

人間万事塞翁が馬ZAWAZAWA

 小説ではなく、日本のボクシング歴史書みたいな感じでした。  白井義男が日本人として初の世界チャンピオンになった。当時(敗戦後)のボクシング界には団体が一つだった。当時の世界チャンピオンは、今と比べもににならない価値があった。  現代ボクシングには4団体がある。当然、世界チャンピオンの数は4倍だ。  アメリカを主とする国に戦争で敗れた日本。戦後復興と重なるようにボクシングの世界でアメリカ打倒を掲げた風潮が日本にはあった。  白井義男、ファイティン原田といった日本のボクシングの話が分かりやすかった。

2013/06/18

s-kozy

ファイティング原田の闘いを軸にしたボクシングノンフィクション。昭和30年代、敗戦から熱にうかされたように国力を回復させて一気に経済大国になっていった時代の空気を十分感じられた。他のノンフィクションなどでもこの時代の息吹は感じられるので本当に人類史的にも奇跡的な時代だったのでしょうね。「ドンケツだったからこそ、一番練習した」という台詞に納得しつつも、限りない凡人としては「努力できることが一番の才能だよなぁ」と自分の怠慢ぶりを省みざるを得ない。スゴイぞ!ファイティング原田‼

2013/06/14

就寝30分前

これは小説かノンフィクションか。ファイティング原田の試合はかろうじて覚えている。闇雲に前へ出て前のめりに倒れる印象が強く、子ども心にハラハラしながら下手なボクサーだなぁと思っていた。勘違いもいいとこだ。内容はボクシング雑誌で読んだものが多く、作者の感想が鬱陶しかった。この作家は資料を十分咀嚼して小説のした方がいいなぁ。

2016/05/14

しおつう

ファイティング原田を中心にドキュメント形式で綴られている古き強き時代のボクサー列伝。以前に読了の『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』という本もほぼ同時代の柔道家のドキュメントであったが、この時代、日本には本物の格闘技がまだ存在していた。やがて格闘技はスポーツに変貌を遂げ、数年前、天理大学の柔道部において下級生にビンタをしたことが問題として報道された。日本の格闘技が完全に消滅した瞬間である。もはや伝説となってしまった格闘家のこのような記録を読むとマスコミに消された文化に悲哀を感じずにはいられない。

2015/12/31

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