詩を書くということ (100年インタビュー)
詩を書くということ (100年インタビュー) / 感想・レビュー
けんとまん1007
やはり、谷川さんは谷川さんだ。受注生産というのが面白い。自分を空っぽにすることで、言葉がやってくるのを待つというあたりの感じも、なるほどなあ~と思った。とにかく、詩だけなく、いろんなことをやってみるという考え方がとてもいいと思ったし、だからこそ、今の谷川さんがあるんだろう。一見、飄々とした風情もあるようだが、本当の根っこのところは、どうなんだろ?覗いてみたい。
2014/11/30
詩歌
詩人とは未成熟な人格だ。ミラン・クンデラの「今日白いと言って、明日黒いと言っても全然かまわない。詩人にとってそれは両方とも本当なんだ」「そのとき、白さをどこまで深く感じているか、黒さをどこまで深く感じているかが詩人を作っているのだ」に「自分のどこが悪いんだ?」と考える谷川さん(笑) そりゃ政治家がこの発言したら危険だと思うけど(笑) 詩情は、かつてなく浸透しているのを感じてます!
2014/07/25
左端の美人
催眠文を作る課題で、詩的につくることがポイントとのことで読んでみました!「生きる」が好き!泣けるということ。笑えるということ。怒れるということ。自由ということ。
2016/07/17
フム
無性に詩を読みたいと思う時がこれまで何度かあった。しかし、不思議と谷川俊太郎さんの詩集を手に取ったことはない。2010年NHK放送の「百年インタビュー」をもとに構成された本書を読んで、何となくその理由がわかったような気になった。谷川さんの詩はどこかとらえどころがない。副題にもなっている『宇宙』のように意識下にある人間という存在そのものをひろいあげて言葉にした詩。「言葉以前の世界」を表現しようとした。「社会内存在」としてより「宇宙内存在」としての人間を追求した詩なのだろう。
2018/07/13
みけのすずね
詩人谷川俊太郎さんのインタビュー。言葉は矛盾を嫌うけれど、現実は矛盾してるから、言葉に頼ると人間の現実を見失わせる可能性がある。意味だけだとなんだか不安になるけれど、無意味を含めると楽しめる…テロのときの詩は初めて読んだけれど、人間の悪をかんじる。「生きる」にも「かくされた悪を注意深くこばむこと」という一節がある。そういう現実が忘れず入れこまれていることで、私は谷川さんの詩を信用しているのだと思う。
2015/08/22
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