チャイコフスキーがなぜか好き 熱狂とノスタルジーのロシア音楽 (PHP新書)
チャイコフスキーがなぜか好き 熱狂とノスタルジーのロシア音楽 (PHP新書) / 感想・レビュー
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ロシア文化研究の第一人者である著者が語る近代~現代のロシア音楽。文化史や精神史を絡めながら、かなり前のめりにロシア音楽への熱い思いを語る書きぶりは、メジャーな作曲家を聞く程度の自分にとってはハードルが高かったが、一方でかなり興味をそそられる所もあった。ロシア音楽はショスタコーヴィチはもちろんチャイコフスキーにしても、西欧に比べどこか重い物を背負っている印象を受けるが、それは常に国家が強く個人が小さかったロシアの歴史所以。しかしその激しさと重厚さが多くの人を惹きつけ、また自分もどこか惹かれる理由なのだろう。
2020/03/22
さきん
ロシア近代音楽の歴史と思想を著者の考えを織りまぜながら語っていく。貴族趣味な西欧音楽、アジア的で広大な大地の響きを感じるロシア土着の音楽、夢想的なロマン音楽、政治に巻き込まれて厳しい現状を潜ませた音楽。知らない作曲家が多い。これからロシア音楽がどう変わっていくかも興味がある。ロシア音楽を知るために置いときたい一冊
2018/02/18
巨峰
翻訳者でロシア文学者の亀山郁夫によるチャイコフスキーをはじめとするロシア・ソ連音楽の案内。こういう本は、読後に、そこに書かれた音楽を聴いてみたいと思ったらいい本だと思います。この本はかなりのいい本です。
2012/04/08
赤とんぼ
作者のロシア音楽への愛にあふれた一冊。ロシア音楽を「熱狂とノスタルジー」と読み解くことにまず面白みを感じました。納得できる=^_^=ロシア音楽解説書としても、亀山氏のロシア音楽愛を読み解く本としても、たいへん楽しかったです。聴いてみたい音楽が山のようにできました(笑)さっそく、ワレリー・ゲルギエフ氏の音楽を捜しちゃいました。
2015/07/25
ソバージュ
チャイコフスキーに限らず、こよなく愛するロシアクラシック音楽全般について、歴史的見地と各作曲家へのほとばしる想いが述べられている。現代音楽においてはタイポロジー化されており面白く分かりやすい。シルヴェストロフ・・また新しい作曲家に出会えた。
2019/08/12
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