ライジング・ロード
ライジング・ロード / 感想・レビュー
ゆみねこ
意見の食い違いから大企業を飛び出し、生活のために三陸沿岸の偏差値の低い大学に非常勤講師として雇われた・野口陽子。資金も知識もない中、ソーラーカーのレースに挑む。彼らの頑張りが結果として実り始めた時、あの震災・大津波が襲ってくる。困難を乗り越え、あきらめない彼らにエールを送りたくなりました。面白かった!
2017/02/04
Tomokazu Kumada
大手電気メーカー「オリエント電気」を“とある事情”で退職したエンジニア「野口陽子」は、存続が危ぶまれる東北科学大学に非常勤講師として招かれましたが、それは1年以内に「ソーラーカー」を製作しレースに出場して優勝し大学の知名度を上げるという、勝てば昇進・契約継続、負ければクビという厳しい条件をつけられたモノでした。来年小学校に入学する一人娘の為にも、何としてでもソーラーカーを製作しレースに出場して優勝しなければならない陽子は、集まった6人の落ちこぼれ学生と共にゼロからの熱くて激しい挑戦が始まるのでした……。
2013/05/26
miya
本書はソーラーカーで日本一、いや、世界一を目指すことになったごく普通の若者たちと訳あって非常勤講師として赴任した教師と、地域の中小企業の底力が集約され、後半では東日本大震災から新たな目標を立て前に踏み出す過程が静かに心に響くよう描かれている。本書を沢山の人たち、世代を問わず是非とも読んでいただきたい。若いっていいなぁ~。無限の可能性を秘めている。そしてそんな若者に何か与えられるようになりたい。人との繋がりや出会いって本当に素敵なことだと再認識させてくれました。感謝。
2013/07/05
あっ!chan
ちょうどあと一ヶ月で、東日本大震災発災から三年。被災地のガレキ処理はこの3月で概ねメドがつくことになったが、復興に向けた歩みはまだまだ始まったばかりで、ゴールは遠い!そんな中たまたま手にしたこの小説は、大学の研究室を舞台にソーラーカーの開発を通して成長をしていく姿を描く一方で、東日本大震災直後の様子が書かれている。震災以外の箇所も含めて、細部の描写等はかなり甘いと思うけど、震災を忘れないためにはこんなかたちの小説があっても良いかなと思った。
2014/02/11
さんつきくん
業界トップの企業を辞め、宮城県沿岸部の三流大学の非常勤講師となった野口陽子(29歳、子持ち)。学長からソーラーカーレース日本一になることを命題とされ、ゼロからソーラーカーを作ることとなった。「がんばれば夢は叶う」的な学生達との青春とサクセスストーリー。製作の描写は最初、上手く行き過ぎかなという印象を受けた。学生がやらかした的なそれも出てくるけど、中盤の方にようやくって感じ。ただレースの描写は迫力があった。そして、むかえた3.11。彼らは被災者となった。学生は避難所運営を担った。
2013/12/10
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