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将門(まさかど)

将門(まさかど)

将門(まさかど)

作家
矢野隆
出版社
PHP研究所
発売日
2013-09-14
ISBN
9784569814469
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将門(まさかど) / 感想・レビュー

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Haru

テストで記憶した「平将門の乱」。その時どう習ったのだろう。「都の権威に反旗を翻し、坂東の地で帝を名乗った男」くらい?一族の争いにより孤立し、都の公家の在り方を嫌悪し、生来の気質や体格からやがて坂東一円に勢力を伸ばした将門の、その行動の原動力を貞盛との確執とした矢野・将門は、幼馴染みかつ親友でもある腹心の種親との関係が魅力的に描かれているものの、今ひとつ深みがなく残念。400ページ弱では短すぎたのかな。同時代の「藤原純友の乱」を書いた北方謙三さんの「絶海にあらず」は900p弱。そっちを読み返したくなった。

2016/02/27

Kaz

1976年の大河ドラマ「 風と雲と虹と」の主人公だった平将門。本作では政治家としての駆け引きは一切なくピュアな武人として描かれていた。最後は従兄弟の平貞盛と藤原秀郷に討ち取られるが、板東を朝廷から独立させる一歩手前までもっていったのはスリリングであった。 同じ板東武者でも京の政権の威光に乗っかる者、反抗する者に分かれたのは、利害と打算で動く人間集団の本質の一端が如実に現れている。

2024/07/20

色々甚平

朝敵と言われる将門の一生が書かれている。民から搾取するばかりの中央に反旗を翻した将門と平一族の繁栄を望む貞盛の友であり敵である描写でお互いを常に頭の隅に置いてあるところも良かった。戦もしつこくほど長くなく調度良い。将門の苦悩や父の面影、仲間たち、喜びが詰まっている作品だと思えた。民のためと本気で動いた将門の姿が読める良い本だった。読みやすい時代小説なので是非誰にでもオススメできる。是非。

2014/01/19

カツイチ

承平の乱て学校で習ったはずなんだけど。9世紀半ばという時代背景が分からなくて今一つ楽しめなかったのはわたくしの不明の致すところです。古代国家の地方支配と徴税って何なのか科学的指摘があるとか、調伏の祈祷を行ったという事実から神話的(またはホラー的)切り口の展開とか、そういうのが読みたかったかな。

2018/05/08

まー

多くの武将をテーマにした小説が数多くありますが、この平将門を主人公にした小説はそうそうないと思います。その意味でも貴重かなと。ただ賛否両論はありますが。生きるのに不器用な将門。せめて藤原秀郷のように生きられればとも思いました。それを考えると従兄弟の平貞盛のように要領よく生きるのがいいのかなと。好きではありませんが。朝敵となり謀反を起こす将門ですが、坂東武者ここにあり、と言わんばかりの威風堂々とした姿目に浮かび格好よかったです。

2014/12/10

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