すべての神様の十月
すべての神様の十月 / 感想・レビュー
優愛
八百万の神――死神、貧乏神、福の神、疫病神、道祖神、九十九神を中心とした6つの短編集。勝手に懐いていた印象を軽いタッチで取り払ってくれた今心地良い優しさに加わる温かさ。「私達にとっての<幸せ>とは、消えることだったんです」そんなこと言わないで。神様がいてくれるから私はここで今、見えない未来に希望を見出して生きていける。その尊ぶべき姿があるからこそ。気付いていないだけで近過ぎる場所に神様はいるのかも、そう思わせてくれた本書に感謝したい。生きていこう。こんな素敵な神様と歩んでいける人になりたいと思ったから。
2015/01/20
takaC
八百万の神はどこにでもいるようだ。みんな見た目は日本人で日本語を喋るようだ。さすが土着の神。
2017/06/16
ハイランド
世間のあちこちにいる神様。それも凄い力を持った神様じゃなくて、人間と同じ姿で、人を幸せにしたり、貧乏にしたり、行くべき道を教えてくれたり、死の瞬間に立ち会うだけの存在。お米一粒にも七人の神様がいる日本だもの、こんな神様がいても不思議じゃないよねと思わせる不思議な小説。十月なんだから日本の神様は出雲大社に集まらなきゃ、こんなところで世間話していていいのとは余計なお世話か。読み口も後味も悪くないのだが、何が凄いって、図書館の予約数が凄い。いや確かに面白かったけど、何故そんなに人気があるのか不思議。誰か教えて!
2015/03/24
おしゃべりメガネ
さすがは小路さん、短編でもファンタジーらしさは失わず、ドキドキもホンワカもさせてくれる、とてもお得な短編集でした。伊坂さんの死神「千葉」シリーズの小路さん版のような感じで、登場するのが死神だけではなく、貧乏神や疫病神などあらゆる「神」が登場し、それぞれの物語にとても印象的な役回りを演じています。個人的には『疫病神が微笑む』と『ひとりの九十九神』が素晴らしかったです。特に『ひとりの~』は本当に小路さんワールド全開で、最初から最後までずっと温かいキモチで読むことができました。短編の小路さんも当然、最高でした!
2014/08/23
寂しがり屋の狼さん
神道における八百万の神、九十九の神が人間の生活に溶け込みそれぞれの役目を果たしている。ある死神を軸に物語はすすめられるが、貧乏神、疫病神、福の神、九十九の神…それぞれの神様の捉え方がおもしろいです(◕ᴗ◕✿)
2022/11/10
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