怒る技術
怒る技術 / 感想・レビュー
テツ
まあいつもながらの偏屈なおじさん(失礼)の思考をつらつらと書き連ねた一冊なんだが面白い。怒りをきちんと表現する練習。自分が不快だと思う物を不快だときちんと伝える練習。そうした練習を全くしてこなかったせいか怒ることが下手な人っているよな。他者との対立を恐れず、意見を違える相手を屈服させることを目的とするのではなく、自己を主張するための怒りの表現。事なかれ主義で何でもかんでもヘラヘラと受け流してしまい後からモヤモヤした気持ちを抱えることの多い善良で優しい方々にこそ読んで頂きたい。
2016/12/05
Uzundk
怒らないこと、他人を自分の中から排除する方がずっと楽だ。伝える側からするとそういう態度がますます苛立たせるのは分かる。事なかれでは無く、相手を従わせるのでもなく、単純に意見を表明し同意できなくても、意見を伝えるという事それ自体が重要であることはもっと強調されてしかるべきなのだと感じた。怒る側も相手に全てが完全には伝わらないことを前提として、しかし自分の思いを伝えるために「怒りの表現」を演技して少しずつ出す事でキレないようにすると言うのも大切なのだな。
2015/12/15
乱読家 護る会支持!
社会的怒りよりも個人的な怒りに注目。悲しみや寂しさを怒りに。「まっ、いっか」と諦めずに怒りの中に長く留まる。良い悪いや正しさを怒りに求めない。怒ってはならないという空気に負けない。怒りの種を育てて、威厳を持って怒りを表現する訓練へ。怒りは必ず適度に放出する。他人の怒りをちゃんと聴く。怒りは放出により、信念となる。自分の暗黒面を知る。怒れなくても、怒った演技を!「よく思われたい」ゲームから降りる。。。。頑張って怒れる人になります!!( ̄^ ̄)ゞ
2015/02/14
サスケ
★★★★★ この本は、世の中をうまく渡っていく自信のない若い人にこそ読んでもらいたい。 自分の正しさを確認し怒りを理論武装し言葉で怒りを伝えるのだ。
2018/08/30
よく読む
いいぞ。著者は、怒る演技をする。自分の怒りを素直に表明しないと、自分の感情がどんどん失われる。相手が怒っても、その気持ちを理解できなくなる。心の底から怒るわけでなく、自分の不快や怒りを相手に表明することが大事。怒りを我慢するのは自己欺瞞なんだろう。著者のこれまでの怒りの体験談がおもしろい。小さなことでも、ちゃんとあ気持ちを表明していこう。小さなことでも権利を主張しないと気がつけばすべて取られると言う、イェーリング『権利のための闘争』や、ゴッフマン『行為と演技』を思い出した。2003年刊行、2014年復刊。
2017/04/03
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