iPS細胞が医療をここまで変える 実用化への熾烈な世界競争 (PHP新書)
iPS細胞が医療をここまで変える 実用化への熾烈な世界競争 (PHP新書) / 感想・レビュー
あすなろ
ハンチントン病が解決するかも。あまり皆さんはご存知ないかも知れないが、この舞踏病とも呼ばれる遺伝性の病気は、日本人には百万人に5人の割合と低いが、世界的には多いらしい。この病気の方が前の会社でおられ、その進行を見てた身としてはこの奇病と言われる病気を始め、様々な病気が治る可能性を秘めているのなら単純にスゴイと思う。その他、読み物としては非常に軽く、かつ、荒いが、ES細胞とIPS細胞の違いや倫理観による各国の取組の相違等勉強になった。なかでも、人材のハブ政策をとるシンガポールの取組は興味深いものがあった。
2016/09/25
佐島楓
もし山中先生がノーベル賞を受賞していらっしゃらなかったら、ここまでの日本での研究成果は望めなかっただろう。まだ市井には埋もれてしまっている基礎医学研究はたくさんあるはずで、研究費の捻出に苦心している研究者も多いはず。そういう方々にこそ投資をしていかないと、日本の未来は明るくならないのではないだろうか。特に外国の事例を読んでいて強くそう思った。
2016/09/13
けんとまん1007
iPS細胞、ES細胞の研究について、歴史・現状・課題などが、平易な文章で書かれている。おかげで、予備知識のない自分にも、ある程度のことが理解できるのが嬉しい。必ず出てくるのが、倫理という言葉と、政治の影響。とても難しいところ。しかし共通するのは、そこにたずさわる人たちの思いの大きさだと思う。そこで考えたこと。病気・病とはいったいどういうことなのだろうかと。身体的、精神的なことも含めて。必ず、なにがしかの原因はある。その解明と手当。人とは何か・・・までたどり着く。
2018/01/17
春風
京都大学iPS細胞研究所(CiRA(サイラ))における研究の紹介と、世界のiPS細胞研究の“今”を取材している。iPS細胞自体に関しては30頁程度で紹介され、がん化リスクの低下などの現況も紹介される。様々な施設・研究者が取材されており、研究にもお国柄がよく出ていると感じた。シンガポールでは、アジア通貨危機を経て、より安定的な産業としてバイオ医学分野に力が注がれているという。経済に力点を置くため、打率の低い創薬よりも、診断・医療機器に研究対象がシフトしているというのが興味深かった。
2017/02/05
赤い熊熊
日本では幹細胞として、iPS細胞が主流でかつ知名度が高いが、世界的には先行しているES細胞のほうが研究が進んでいるらしい。日本でiPS細胞の研究が進んで、今まで治療出来なかった病気が治るようになることに、われわれは正しく期待しながら、研究環境を整えるための世論を形成していかなければならないですね。われわれ自身と子供たちの未来のために。
2018/10/22
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