漫画訳 雨月物語
漫画訳 雨月物語 / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
上田秋成の古典『雨月物語』を『鈴木先生』の武冨健治が漫画化した本。「漫画でわかる」みたいなものではなく、かなり真剣に漫画化したものだと感じる。漫画化なのに原典にきちんと当たったような気持ちになる。まるで毛で編んだかのようなあの不安な線で描かれる怪異の数々は実に禍々しい。実話漫画雑誌でも猟奇を描いているだけの事はある。素晴らしいと思う。雨月物語をきちんと知るのは初めてだが、各話の時代設定の新鮮さに驚く。崇徳院と西行、尼子経久、享徳の乱、豊臣秀次、蒲生氏郷。江戸中期の時代小説として良いセンスである。お薦め。
2017/10/27
たまきら
この暑苦しい奇妙な絵は…鈴木先生の人?と手に取りました(あってた)。有名な怪談だらけですが、特に崇徳院様の描写は怖かった…!吉備津の釜の夜明けのシーンは、昔読んだかわぐちかいじさんの「アクター四谷怪談編」を思い出しました。でも、女子としては雨月物語の方がスッキリ。
2021/08/03
りんりん
雨月物語を読んでみたかったので、手に取った。絵がちょっと迫力あって、思ったよりも迫力があった。もっと耽美的なイメージがあったのだが・・・。それにしても、顔だけの男(夫)に執着する女たちの気持ちがわからない・・・。
2017/01/25
かおすけ
いつもはマンガは読書メーターに登録しないのですが、これは読み応えがあり過ぎたので登録しました。「吉備津の釜」を知ってから『雨月物語』をずっと読みたいと思っていくつか試し読みをしてきましたが、この作品は分かりやすかったです。喜怒哀楽では言い表せない激しい感情が描かれていて、息をするのも忘れて『雨月物語』の世界に入り込んでしまいました。「蛇性の婬」のまろやが可愛くて好きでした。
2016/08/01
たまうさ
今まで読んだ雨月物語のコミックで、一番良い。
2016/09/06
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