愛欲と情念の京都案内 魔の潜むこわ~い街へようこそ (京都しあわせ倶楽部)
愛欲と情念の京都案内 魔の潜むこわ~い街へようこそ (京都しあわせ倶楽部) / 感想・レビュー
starbro
花房観音は、新作中心に読んでいる作家です。小説は結構読んでいますが、ガイドブック(エッセイ?)は初読です。本日、京都方面に出張していたので、ちょうど良いタイミングでした。著者ならではの京都愛と情欲が入り混じった京都案内、大変楽しめました。著書の「源氏物語はホラーである」という説を興味深く拝見し、今年、角田光代現代語新訳の「源氏物語」全3巻を読む予定なので、ホラー感を掴みたいと思います。本書で著者が現役のバスガイドであることを知りました。著者に京都をじっくり案内していただけたら最高なんでしょうネ。
2017/01/12
モルク
人間の欲からとらえた京都案内。ホラーという感じではなかったが、彼女の説明は分かりやすく、普段観光ではあまりお馴染みではないところも多くあって、今度京都に行ったときには訪れてみようと思った。花房観音さんがバスガイドの勤務経験がありなんと今でも辞めておらず現役でバスガイドをやっておられることにビックリ。
2017/06/07
のんすけ
バスガイドをしている花房観音さんの京都案内の本です。巻末に地図も付いていて、本を片手に京都巡りをしたくなるような内容でした。特に最後の「恋が怖い」の章が面白く、あの一休さんの本当の姿に驚き、まさに恋は怖いと思いました。
2017/06/17
Kei
著者は、今も現役バスガイドだそう。街の案内に故事由来が楽しい。ただ、一番面白いのは、それに対する著者の考察。観光客の女の子達が、喜んでお詣りしているそこは、ほんまはこうなんやでぇ、と。キャピキャピと皆を喜ばせるのも、京都。深読みさせて大人を引き付けるのも、京都。それぞれの愉しみ方でよいのでは。心惹かれたのは、西行の反魂の話し。人が恋しくて人を求め、それゆえに孤独を選択せざるをえない人間の矛盾に鋭く迫ります。光源氏もコテンパンなので、歴史、古典好きの方は、ぜひどうぞ。
2016/12/13
マリリン
内容は京都にまつわる歴史的事柄を違う角度から掘り下げたもの。当たり前の事だが忘れがちな物事の陰陽・裏表が書かれていて、何かに迷い悩んだ時にまた再読したい一冊。官能小説家とは違う著者の側面がわかり他の作品に惹かれた理由も理解できた。
2017/11/27
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