池上彰の「天皇とは何ですか?」
池上彰の「天皇とは何ですか?」 / 感想・レビュー
Aya Murakami
図書館本 ことしのナツイチ対象本で戦国時代の京都はならず者が跋扈する無法地帯になっていたということを知ってはいたのですが皇族もその悪影響を免れなかったのですね。財政不足で葬儀やら儀式ができない…それでも今現在まで皇室は続いているのですね。結構強力な王室であるというのはうなずけます。 後、神道のシャーマン代表のような皇室で自然科学の勉強が行われているというのも意外。
2019/10/05
ごへいもち
相変わらずのわかりやすさ。同じ一人の人間として生まれたのに天皇という立場だからと陛下にこんなに重責を負わせてしまっていいのだろうかと思いました。気楽な庶民には想像もつかない窮屈さ…
2020/02/08
hk
明治憲法は欽定憲法(ザックリ言えばトップダウン型)ではあるが立憲主義的な色彩の強い憲法に仕上がっている。ここには伊藤博文の影響力が強い。伊藤は不平等条約を改訂するために世界標準に合わせる必要があると説いた。というのも、おりしも当時のワールドスタンダードは専制君主制(君主に無尽蔵の権力が付与される)から立憲君主制(君主の権限が制約を受ける)への過渡期だったためだ。かくして伊藤の進言をいれて、欽定憲法ではあるが立憲主義の明治憲法が公布されることとなる。……といった具合に憲法と天皇についての見識を得られる一冊。
2018/11/30
謙信公
天皇・皇室の歴史、お務め、お人柄などの池上流解説。天皇(現上皇)陛下ご自身、憲法の下での天皇のあり方を考え続けてこられ、常に国民と共にいて「統合の象徴」であろうとされてきた。日本人は心のどこかで天皇という存在の必要性を感じ、敬愛し、まとまることができた。天皇が続いてきた所以だ。気になったのは、戦後皇籍から離脱した旧宮家に関し、世論調査で7割が反対し、復帰は現実的に難しいとすること。過去に皇籍復帰した天皇もおり、女性、女系の区別もつかない世論調査の重視など、これには賛同できない。女系天皇への誘導にも思えた。
2021/09/22
りょちみ
平成が終わるこの節目に読めて良かったです。昔は、天皇は多分判子押したり国の行事に参加するくらいしかしてないのかな、なんて思っていたこともありました。ただこの本を読むと、戦没者や被災者への慰霊や、想像以上の国事行為、公的行為があることがわかります。天皇陛下が、日本国民統合の象徴として、常に考え続けられながらご公務していたことがわかります。特に、生前退位については、皇族や皇室、日本国民、政府のことを考えに考え抜いてでてきたお言葉なのだと思います。条項になられてもお元気でいていただきたいと常に願います。
2019/04/11
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