忘れる読書 (PHP新書)
忘れる読書 (PHP新書) / 感想・レビュー
KAZOO
この方の御父上は落合信彦さんなのですね。私の年代にはかなりなつかしい人で様々なメディアに書かれたりしていたジャーナリスト兼小説家であったように覚えておられます。この方もかなり今マスコミには売れているようです。ただこの読書論は作者が大学の先生ということもあり普通のこのような分野のものと異なってかなり固い本が紹介されています。ニーチェなどやかなり学術的な本が紹介されていて若い人がこのような本を読んでくれると年寄りにはうれしいと感じます。
2023/02/23
けんとまん1007
本を読むことの意義を再認識。全くの同感。いい文章に触れ続ける事は、何よりの知的財産になる。気が付くと、何気ないフレーズになっていたりすることがある。もちろん、あくまで、自分が納得できるフレーズであるのが第一ステップ。その次にくるのが、納得してもらえる人が増えていくこと。いろいろな文章に触れ、違和感を持つのも大事だと思う。そう、違和感を持てるくらいの力にならないと、これからの時代は難しいと思う。忘れる読書とは、流石の言い回し。受け売りではないということだ。
2023/01/25
MI
身につけるべき教養は「抽象化する力」。ネット検索すれば答えが分かる時代。課題探究する力が求められる。脳内マップを描くように、情報を咀嚼し、深めるためには読書が役に立つ。本の内容は覚えるな、情報を咀嚼し、「フックがかかった状態」にしておく。読書は普段関わらない分野の本を読み、無数の点をうつ。考えながら読む癖をつける。ふと散歩やお風呂で点と点がつながることが閃きにつながる。現在、過去、未来の時間軸を直線ではなく、円で捉える。読み比べ、感性を磨く、思考のフレームを磨くなどこれからの読書の参考になった。
2023/02/14
tamami
著者は三十代半ば、筑波大学准教授の肩書きを持つ一方、同大学デジタルネイチャー開発センター長、またメディアアーティスト等として多方面で活躍する。本書は、そんな著者の読書を通しての自己形成の歩み、方法を開示している。初めて目にする概念や用語が頻出するも知的生産の現場に立っている臨場感がある。読書に関して、忘れるために本を読む、本で思考のフレームを磨く、日本と我々を更新する読書、等々切り口のユニークな提言がされていて、紹介された古今東西の書籍の詳しい解説とともに、学び直しのバイブルとして活用することもできよう。
2022/10/30
あすなろ
意識的に読む様にしている方のお一人である落合陽一氏新刊。彼の読書術や経験が記されている。また、それをどう活かしてきたか。点と点を結ぶ能力や気付きの力を様々なジャンルの読書から培い、自分の文脈を持ってストーリーを練り上げ、思考の整理迄導く。なお、多読であり、その内容は忘れてしまっても良い。この様なエッセンスか。その通りだと思うところあり、なるほどというところあり、目下のところオジサンの知識アップデートに役立ってくれるのが落合陽一氏であり、その底力としての読書遍歴と思考術が興味深い。
2022/11/27
感想・レビューをもっと見る