面白くて眠れなくなる進化論 (PHP文庫)
面白くて眠れなくなる進化論 (PHP文庫) / 感想・レビュー
ニッポニア
実に面白い、追いかけたい学者さん。以下メモ。証拠を示して否定するということが原理的にはできない仮説。点突然変異によって自然選択にかかる遺伝的変異が供給される。放射線を浴びると突然変異率が飛躍的に上がる。進化を駆動する原理は一つではない、遺伝的浮動と自然選択。環境で競争すれば必ず勝つタイプが実際負けるのは、進化が環境との相互作用の結果によって増減するため。進化には方向性がなく、その環境にあったものが生き残ることで進化が起こる。働かない蟻がどの集団でも存在するように、多様性が人類を生命を支えている。
2024/03/30
たまきら
読み友さんの感想を読んで出会った本です。この本の何が素晴らしいって、結論に至るまでの思考のプロセスや、実際に科学者がとった行動が丁寧に描かれているところです。だからこそ理解も深まるし、読み物として面白い!ウィルスとミトコンドリアの章は特に好みで、私たちが一つの体の主のような顔をしていても、実は大きな共生体でもあるという事実をまた違う説明の仕方で納得させられた感じでした。
2024/09/02
naka
進化論のこれまでの歴史、今、議論されていること、そして新しい要素として時間や空間を考慮した進化論が実例をあげて考察されています。途中ちょっと難しいところもありましたが面白かったです。
2023/12/17
Go Extreme
進化論の誕生: 神の御業を見よ―進化論以前 ラマルクの用不用説 ダーウィンの冒険とフィンチとゾウガメ 自然選択の発見 神の存在 進化論の現在: 遺伝の発見 「総合説」の誕生 連続と不連続 選択と連続性 共生と進化 適応万能論は思考停止 中立説の出現 進化の原理と一神教 進化論の未来: 進化のレベル―遺伝子、個体、集団 「説明できる」とはどういうことか? 共存の力学 カブトエビの危機管理 適応度と時間と未来の進化論 今やるか、明日やるか 短期的効率と長期的存続 一神教と多神教
2022/05/08
toshibo
進化というと何か優れたものに変化することのように思われるが、そうではありません。ダーウィンの自然選択説によると、進化と退化には何ら差がないのだそうです。全ての適応は自然選択により、環境に応じた形で生じるんですね。道理で、私たち人間の体なんかヘンテコなつくりになってるんだと納得させられます。最初から最後まで飽きることなく読み進めることができる楽しい本でした。
2024/03/02
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