風神館の殺人 (PHP文芸文庫)
風神館の殺人 (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
ナルピーチ
ある企業の幹部達に“復讐”をする目的で集まった10人の男女。一人目を葬り去り、残り二人の殺害計画を企てていたさなか、仲間の一人が殺害されてしまった。犯行は内部の人間にしかできない…。一体誰が裏切ったのか?そしてその目的とは…。キーワードは“復讐”。裏切り者を見つけ出す為に論理的な思考から犯人を特定していく。やっぱり一番怖いのは人間。まさかのそんな場面から恨みを買ってしまうのか。疑心暗鬼に囚われた人達の人間模様を上手く表現していて面白い。結末も以外と好き。あの後、どういう展開になったのか想像を掻き立てられる
2022/09/30
相田うえお
★★★☆☆23062【風神館の殺人 (石持 浅海さん)k】綾辻行人さんの館シリーズを読み切ってしまったので、他の◯◯館の殺人な〜んていう作品を見つけたら内容問わずゲットしてます(毎回、同じ事言ってる〜^^;←というのも毎回言ってますが )本作品はタイトルこそ『館』ですけど、人を集合させて密室という条件さえあればとこでも良かったような気もするんですけどね(笑)。はい!本作品、プチややこしい話でした。『十角館〜』の様にいつの間にか仲間が減っていくタイプで、最初は10人も居た人間が読了段階では『ひぇ〜』ですよ。
2023/10/08
うみ
こ、ここで終わるというのか!! ……最後まで本当に全っ然、犯人がわからなかった。石持作品はまだ2作目だが、この圧倒的ロジックに酔いしれるというもの。緻密に積み上げられたロジックの美しさ。さらに石持作品を読むことを決意をしました。
2022/05/13
おうつき
3人の人間に復讐する事を決意した10人の集団の中で起きる連続殺人。計画を阻もうとする裏切り者がいるのか、それとも別の動機があるのか、先の読めない展開が魅力的だった。冒頭で既に登場人物全員が殺人に加担しているという状況から始まるので、倫理的な思考が麻痺してしまっているという特殊な状況で繰り広げられる謎解きも面白かった。そのコミュニティの中でしか成立しない一風変わった論理は石持作品らしい。タイトルに関しては改題前の方が良かったように思う。改題後のタイトルに惹かれて読んだ人は肩透かしを食らいそう。
2022/09/01
シオウ
家庭用小型風力発電機 フウジンブレードWP1に人生を狂わされ、開発者達を亡き者にするため集まった10人の男女。既に復讐の第一段階は完了しており、次の段階へ進むところで仲間の一人が殺される。閉ざされた空間で連続殺人が起きる小説はよくあるが、これだけ淡々と進む作品も珍しい。人が次々と殺されていくのに恐怖や危機感、絶望感といったものが大して感じられず、最後まで大きな盛り上がりなく終結する。犯人特定に至るまでの推理は論理的で面白かったが…うーん、なんか物足りない。
2022/10/09
感想・レビューをもっと見る