はなごよみ<草花> 時代小説傑作選 (PHP文芸文庫)
はなごよみ<草花> 時代小説傑作選 (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
タイ子
タイトル通り、6人の作家による花にまつわる作品集。宮部さん以外の作家さんのシリーズものは未読なのでどれも楽しめた。桜、あじさい、朝顔、白菊、侘助。中島要さんの「吉原桜」のセリフ「桜はまた咲くことを知っているから散るのを喜ぶことができる」いい言葉です。ラストを締める宮部さん「侘助の花」が謎かけみたいで面白い。看板屋がいつも描く侘助の花の作り話が隠し子騒動まで起こる。身に覚えのない隠し子が現れ…。四季の花が人の人生に寄り添うように咲き、心を潤してくれる6つの短編集。
2022/10/14
天の川
女性作家さんによる花にまつわる時代小説の傑作選。どの作品も面白かったとは言うものの、シリーズものからの抜粋が多かったので、登場人物たちのバックボーンや人となりがわかっている前提での話になってしまうなぁと。シリーズものを探すにはいいかもしれません。
2023/03/14
ひさか
2022年9月PHP文芸文庫刊。シリーズ10作目。中島要:吉原桜、廣嶋玲子:桜の森に花惑う、梶よう子:あじさい、浮穴みみ:ひとつ涙、諸田玲子:縁の白菊 、宮部みゆき:侘助の花、の草花をテーマにした6編のアンソロジー。いずれも連作短編となっているシリーズからのチョイスのため、これだけ読んでわかるのか?というのが気になるところだが、「本編も読んでみよう」に繋がるのなら、こういうのもありです。5編は既読でしたが、楽しめました。
2022/10/31
おか
桜の開花宣言がそちこちで聴こえる中で この作品を読めるって 別に狙ったわけではないんですけどね。『吉原桜』中島要:ほれぼれするような着物、それを着こなす器量になれって! 『 桜の森に花惑う』廣嶋玲子:私の好きな「妖怪の子預かります」からの一遍、真っ暗な中の桜の大木 いいね~ 『あじさい』梶よう子:隠居の身って まぁ辛いだろうね。それにつけても 嫁の鏡❣ 『ひとつ涙』浮穴みみ:この歳になると(私の事)なんかこういう話 あっちゃ~って感じなんです(笑)➡続
2024/03/31
kagetrasama-aoi(葵・橘)
「時代小説傑作選・はなごよみ」女性作家による時代小説選〈草花〉がテーマです。六編のうち二編が既読、中島要氏と宮部みゆき氏のもの。後書で選者氏が書いておられますが、シリーズものから選ばれたものが多く、登場人物のあれこれに興味が惹かれます。廣嶋玲子氏の「妖怪の子預かります」梶よう子氏の「御薬園同心 水上草介」諸田玲子氏の「お鳥見女房」どれも読みたくなりました。それぞれの花の使い方が素敵です。中でも、浮穴みみ氏の朝顔の花が一番印象的でしょうか?ますます積読本が増えてしまいます、嬉しい悲鳴です。
2023/08/14
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