バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ (PHP文芸文庫)
バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
しんごろ
お菓子作りの得意な母の茜と、しっかり者の娘の七。いろいろあって、洋菓子店を開店させるのだけど、これがなかなか面白い。騙されそうになったり、いろいろありながら、茜が、洋菓子店を開店する道のりを楽しめた。“好きこそものの上手なれ”ということわざはこのことだと思う。茜と七の人柄が、様々な人達が助けてくれるのは、二人の人徳なんだろうな。バナナケーキ、ダークフルーツケーキは置いといて、いろいろなケーキが食べたくなった。奮闘する茜と七の姿に、自分も前向きになって頑張ろうという気持ちになれましたね。
2023/02/28
おしゃべりメガネ
とにかく食べ物描写が秀逸な山口さん作品ですが、今作はパウンドケーキときましたか。甘いモノに目がない自分としては、とにかくずっとお腹グーグー、生唾ゴクリで読み続けてました。50にしていきなり、医師の主人から離婚を切り出されて別れるコトになった「茜」と法律事務所で働く「七」の母娘親子は一発奮起して『アカナナ洋菓子店』をスタートします。「茜」の作るバナナのパウンドケーキは着実に好評を得て広まり、少しずつ事業拡大していきます。本作を読むと改めて諦めずにチャレンジするコトと、人の繋がりの大切さをしっかり感じます。
2023/10/22
ひより
医師である夫から離婚を切り出され、別れた茜。そして娘の七。 彼女たちが作るパウンドケーキで運命を切り開いていくお話。 とてもすんなりと話が進んでいってうますぎるなぁと思わなくもないのだけど、そこは山口さん。 イヤな感じがしないのがスゴイ。 気分よく読了できました。 ふたりともほんとにいい人だよなぁ。 周りの人たちが助けたくなるね。
2024/04/16
はにこ
決して現実的ではないけど、母子が苦難を乗り越えて一つのことを成し遂げていくのが良かった。主人公の就職氷河期の正社員の心強さや結婚適齢期の心模様、母の離婚後の身の振り方など等身大の葛藤も良かった。主人公が結ばれる相手は想像できたけど、その通りになってくれて良かったという安堵感もあった。幸せな話でほっこりできた。
2023/12/02
ゆみねこ
何不自由なく暮らしていた茜と七の母娘は、病院を経営する父から突然離婚を言い渡される。傷つき落ち込む茜は手作りケーキの販売を始め、大きく運命の舵を切る。順調に行き過ぎる感はあるけれど、とにかくケーキが美味しそうで茜と七を応援する気持ちで楽しい読書に。
2023/05/12
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