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日本史で学ぶ「貨幣と経済」 (PHP文庫)

日本史で学ぶ「貨幣と経済」 (PHP文庫)

日本史で学ぶ「貨幣と経済」 (PHP文庫)

作家
飯田泰之
出版社
PHP研究所
発売日
2023-02-01
ISBN
9784569902968
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日本史で学ぶ「貨幣と経済」 (PHP文庫) / 感想・レビュー

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venturingbeyond

飯田先生の手による、古代から近世までの日本経済史に題材をとった一般向けの金融論。あとがきにもある通り、岩井克人『貨幣論』と小野善好『貨幣経済の動学理論』を踏まえて、交換媒介・価値尺度・価値貯蔵の三機能を担う貨幣の金融理論における位置づけと他の財と全く異なる選好を促す貨幣の不思議さを提示し、読者を経済学的思考に導く良書。ミクロもマクロも、飯田先生の入門書は門外漢にも分かりやすく、外れがない。本書も、これまで同様、経済学の素人にもリーダブルな素晴らしい入門書になってます。

2024/01/12

しゅー

★★★分かりやすい経済入門書で定評のある著者なので気楽な気持ちで読み始めた。しかし、本書はかなり本格的な貨幣論の本である。日本史の事例を取り上げているが、最終的にはリフレ派の金融政策を理論づける方向へと議論を導いていくので、現代の問題意識から遡って過去を眺めるスタンスが明確だ。私の頭では十分に読み解けたか心許ないけれど、経済(特に貨幣)が絡む箇所で急にわかりにくくなる日本史の教科書よりは理解が進んだ。あとがき曰く、元ネタは岩井克人『貨幣論』、小野善康『貨幣経済の動学理論』、今村啓爾『日本古代貨幣の創出』。

2023/12/27

Yosuke Hashimoto

貨幣であることは、全体的な価値形態と一般的な価値形態の両方同時に満たすこと。全体的な価値形態は、ある商品一単位につきどのくらいの物質になるのか。後者は各商品の価値は、基準となる商品何単位分なのか。

2024/03/02

bittersweet symphony

教科書的な記述と岩田~原田ラインのリフレ経済政策のスポークスマン的言説がこの著者の特徴なわけですが、そういう意味で日本の通史をネタに経済理論を解説するという編集者の最初のオファーは出版社も含めて適材適所感がありますね。出てきたものは岩井克人インスパイアドの貨幣本だったわけですが。

2023/04/28

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