東天の獅子 天の巻・嘉納流柔術 第二巻 (フタバノベルス)
東天の獅子 天の巻・嘉納流柔術 第二巻 (フタバノベルス) / 感想・レビュー
おかむー
講道館柔道の黎明期を描く“漢”たちの物語第二巻。『よくできました』。講道館の名を世に知らしめた「警視庁武術試合」直前までの物語となるが、講道館と仕合うこととなる久留米の良移心頭流・中村半助を軸とした九州の古流柔術と、千葉の揚心流戸塚派・大竹森吉を軸とした物語に七割までが占められ、残り三割も保科(西郷)四郎と大東流御式内の話となるので講道館の出番はほんのちょっと(笑)。これはつまり講道館の物語のようで当時の柔術にまつわる群像劇ということなのだね。とはいえ根底に流れる緊張感と熱さにワクワクはとまらないのですよ
2015/04/05
パブロ
血沸き肉躍るとはまさにこのこと。男と男のアツ~い対決に思わずこぶしに力が入る。それにしても、柔術って剣法と同じでこんなにも流派があったんだ~。嘉納治五郎って帝国大学文学部生で、大学に行き始めてから武道を学んだんだ~と、「へぇ~」なんてことがボロボロ出てくる。日本の国技なのに知らなかったことばかり。中村半助、佐村正明、大竹森吉に講道館四天王が出てきて、第3巻で繰り広げられる柔道VS柔術の武術大会が楽しみ! 早く次を読まなくっちゃ。
2012/05/23
長老みさわ/dutch
疾風の第二巻。新興の講道館柔道と九州の古流柔術、久留米の良移心頭流、熊本の竹内三銃流、そして千葉の楊心流戸塚派などが明治19年警視庁武術試合によって一同に介するまでを描く。 講道館柔道に偏ることなく、それぞれの流派のそれぞれの使い手を見事に描き分け、そして必殺の果し合いを余すところ無く描くのはもう、その場に獏さんが居て、実況中継を見ているかのような臨場感。
2012/02/08
hiroy
講道館のライバル達の紹介的な武勇伝が続く。皆、化け物並み。直接比べられないのでどんだけ強いのかはよくわからないが。大体、町のゴロツキ(壮士)みたいなのがコテンパンにされるけど、それが真の歴史ならかなりお気の毒。相変わらず、みりみりぷちぷちと靱帯破壊、人体損傷の描写が活き活きしていて(ワンパターン?そうかもw)目を背けるほど痛そう。今のところ私の中では惣角>鬼横山辺りが一番強そう。次いでタコ足四郎>佐村>半助>嘉納wか。小っちゃいくせに強いというのは格好いいよね。さて、学士柔術の嘉納流は太刀打ちできるのか。
2012/03/01
くーぱー
講道館柔道VS古流柔術となると、今まで柔道のかませ犬役としてしか描かれて柔術側が、この作品では柔道側に優るとも劣らない実力者かつ人間的にも魅力的に描かれているのだから堪らない。これだけハードルを上げてしまって、彼らの激突をどう描くのか続きがとにかく楽しみ!
2012/05/28
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