闇のカルテット
闇のカルテット / 感想・レビュー
赤い肉球
再読。1989年、新刊初版で購入時に読んだ、はず(27年前!)。内容が思い浮かばなくて、初読みと同じように楽しめた。意外な結末に、唖然とした。そして涙した。二人は、決して表沙汰にしてはならない秘密を携えて、ひっそりと暮らし続けて欲しかった。「闇に葬った物語が、ささいな偶然によって予想もしなかった方向へ流れていくことだってある。このミステリは予想外の運命を生み出した四人の男女の物語。読者には読後の余韻を味わって欲しい。余韻をどう処理するかは読書諸氏にお任せする」と作者の言葉が帯にある。上手いラストだった。
2016/10/15
星落秋風五丈原
男を跳ね殺してしまった芽衣子の頭に悪魔の様な計画が過る。死者を蘇らせればいい。身代わりをたてればいい。芽衣子が目をつけたのは記憶喪失の若いルンペンだった。死んだ男にはまだ見ぬ実母がフランスに居る。そこに身代わりの男が無事に訪れることさえ出来れば贖罪と完全犯罪が一挙に成立する。かくて計画は着々と進む、行手に待つは成功か破滅か?
1990/01/28
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